G7首脳会議は世界経済や外交に関する首脳宣言を採択して発表した。中国による南シナ海への進出を念頭に、(1)国家が国際法に基づく主張を行う(2 )力や威圧を用いない(3)法的手続きを含む平和的な手段による紛争解決を追求する―の3点を明記した。資料写真。

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2016年5月27日、主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)は、世界経済や外交に関する首脳宣言を採択して発表した。中国による南シナ海への進出を念頭に、(1)国家が国際法に基づく主張を行う(2)力や威圧を用いない(3)法的手続きを含む平和的な手段による紛争解決を追求する―の3点を明記した。

世界経済に関しては「回復は続いているが、成長は引き続き緩やかでばらつきがある」「世界経済の下方リスクが高まっている」と懸念。「各国の状況に配慮しつつ、経済政策による対応を協力して強化する」と強調した上で、各国が金融、財政、構造政策を強化する決意を表明した。

北朝鮮問題では核実験や弾道ミサイル発射について「最も強い表現で非難する」と強調。国際社会に対し、国連安全保障理事会が採択した北朝鮮への制裁決議を完全に実行することを求めた。

ウクライナ問題ではロシアによるウクライナ・クリミア半島併合について、改めて非難を表明し、ロシアへの制裁を再確認。すべての当事者に対して、停戦に関するミンスク合意の順守を求めた。

過激派組織「イスラム国」(IS)などへのテロ対策では「主導的な役割を果たす」とし、航空会社による搭乗者名簿の記録などを各国で共有し、テロリストの入国を未然に防ぐことを盛り込んだ。難民問題では「第2次世界大戦以降最大の水準」との認識を示し、紛争予防や貧困対策、また中東周辺の難民受け入れ国への支援の充実化を図ることになった。(八牧浩行)