23日、海外に進出する中国の映画・ドラマの数が増加し、そのクオリティーも大幅に向上している。中国作品は世界のバイヤーが照準を定める「宝の山」となっている。

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2016年5月23日、第69回カンヌ国際映画祭が閉幕した。コンペティション部門にノミネートされていた中国語映画はなかったものの、同映画祭開催期間中、中国館が初めて各国映画のソフトパワーを発信する国際映画村に入り、多くの世界的な映画バイヤーが中国ブースを訪れて問い合わせや話し合いを行った。世界2位の映画興行収入を誇る中国は、世界の映画バイヤーが照準を定める「宝の山」となっているのだ。新華網が伝えた。

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■海外に進出しているのは「カンフー映画」だけではない

ケニアの来場者ミルドレッドさん(33)は、「子供のころ、中国に行ったらカンフーを学びたいと思っていた。最近、中国のドラマを見て大きくイメージが変わった」と語った。

1980年代、週末に、アクションスターのブルース・リー(李小龍)が出演する映画を見るというのは、ケニアの人々にとってあこがれの時間だった。多くのアフリカ人にとって、中国と言えば「カンフー」。しかし、今の中国の映画・ドラマは、繁栄を続ける現代の中国を発信している。

海外に進出した中国の映画・ドラマを見ると、映画だけでも、文芸映画「山河故人(Mountains May Depart)」やアクション映画「智取威虎山(The Taking of Tiger Mountain)」、ファンタジックコメディ映画「モンスター・ハント(原題:捉妖記)」、誘拐された子供を探す親の姿を描いた「最愛の子(原題:親愛的)」、サスペンス映画「闖入者(Red Amnesia)」、恋愛サスペンス映画「白日焔火(Black Coal,Thin Ice)」など数々ある。

また、ドラマと見ると、歴史映画「琅ヤ(王へんに邪)榜(ろうやぼう)〜麒麟の才子、風雲起こす〜」、武侠コメディドラマ「鹿鼎記(The Duke of Mount Deer)」、ロマンティックラブドラマ「お昼12時のシンデレラ(原題:杉杉来了-Boss & Me-)」、嫁姑問題を描いた「ソク(女へんに息)婦的美好時代(Beautiful Daughter-in-Law)」、中国の医師の姿を描いた「青年医生(The young doctor)」、中国の教育を描いた「虎媽猫ハ(父の下に巴)」などが海外でも放送された。

海外に進出する中国の映画・ドラマの数が増加し、そのクオリティーも大幅に向上。そのテーマも日に日に豊富になり、海外で大きな話題になることさえある。今年の春節(旧正月)期間中、ベトナムで上映された映画14作品のうち、4作品が中国映画で、うち「美人魚(The Mermaid)」は大ヒットとなった。そして、生まれて6カ月の女の子が、親が見守る中プールで人魚のように泳ぐ画像が、ネット上で大きな話題となった。

■「ニューメディア」が映画を見る新たな手段に

インド人男性のボース氏は、中国映画を映画館では見たことがないにもかかわらず、中国映画の大ファン。テレビの映画チャンネルやインターネットで、「満城尽帯黄金甲(Curse of the Golden Flower)」や「グリーン・デスティニー」などの中国映画を見ていたのだ。インターネットが普及したニューメディア時代の今、映画館は、映画を観賞する唯一の場所ではなくなっている。

ロシア人のノイトラ氏も、ネットを通して「お昼12時のシンデレラ」を観賞し、「とてもミステリアスなドラマで、美しく、純粋で、非凡なラブストーリーが描かれている。1日で全部見てしまった」と話す。ロシアのサイト「Dorama.ru」で最も人気の中国語ドラマが「お昼12時のシンデレラ」。もちろん、ロシアのサイトで配信されているのは同ドラマにとどまらず、「花千骨(The Journey of Flower)」、「還珠姫 〜プリンセスのつくりかた〜(原題:還珠格格)」、「宮廷の諍い女」、「三国(Three Kingdoms)」なども、ロシア語の字幕付きで配信されている。

昨年11月、南アフリカのヨハネスブルグで開催されたアフリカ最大のテレビ展示会「アフリカテレビ祭」では、テレビや放送局などの従来メディアのほか、騰訊(テンセント)、愛奇芸、優酷土豆などの中国の大手動画配信サイトも出展した。

中国のテレビメディアの海外放送プラットホームだけでなく、インターネットも、海外の人々が中国映画・ドラマを鑑賞する主なルートとなっており、ニューメディア時代の今、映画をPRする重要なツールともなっている。業界関係者は、「さらに多くの多言語の中国映画・ドラマをネットで配信できるよう取り組まなければならない。世界的に人気の映画・ドラマのポータルサイトと連携すると同時に、携帯端末を含むニューメディアの総合PRプラットホームを構築しなければならない」と提案している。

■中国と海外の提携の方法も多様化

長年、「合作映画」が海外進出の最も効果的な方法となってきたが、この分野では近年、資金投入による協力から技術や専門的な分野での協力へと変化している。

中国と海外の提携スタイルのうち、「中国映画祭」の開催は重要な一歩。今年2月には、第1回ベルリン中国語映画祭が設置された。同映画祭は、海外の人々の「定規」で、中国映画を「計る」というのが最大の特色で、ドイツ人をターゲットにしている。審査委員の半数はベルリンの映画関係者で、ドイツ人の視点から中国映画が評価される。

中国は現在、「映画大国」となっており、これから「映画強国」へと成長するための提案として、北京師範大学の黄会林教授は、北京国際映画祭において、「他者の視点から、自国の文化の発信スタイルを見ることを学び、マルチな方法で中国のストーリーを伝え、それが世界で高く評価されるようにしなければならない」と語った。(提供/人民網日本語版・編集KN)