今週末は「世界一の草レース」との異名を持つニュルブルクリンク24時間耐久レース。なのでニュルの話でもしましょうかね。

2013年秋にミハエル・クルム選手がGT-Rニスモを運転して叩き出した量産車最速ラップタイムが7分08秒679。

アタックに使ったのは普通のGT-Rニスモではないけど、オプションの「Nアタックパッケージ」を装着すればタイヤも含めて同じ仕様のクルマを誰でも購入できるのはご存知のとおり。

まあ「買うことができる」とは言っても車両と合計で2300万円オーバーだから庶民には高くて買えません…なんていう話はどうでもいいか。

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動画サイトでは、そのアタックのオンボードカメラ画像をクルム選手の解説付きで見ることができちゃいますよ。インターネットって素晴らしい。とりあえず見てない人は見ておきましょう。世界最速を疑似体験できますからね。

動画を見るにはこちら

凄いなあ、トップドライバーって。

ちなみに「ちょっとアンダーステアっぽく見える」のは「あれがタイムを出す走り方」なのだと先日、本人が言ってましたよ。

ところで、ぜひ注目して欲しいのはタイムアタック終了後のクルム選手の言動。

ガレージに戻ってくるなり、腕時計を指すジェスチャーをしながら「時間は?」としきりに気にしているんです。動画だと8分6秒付近。これはどうしたことか?

もちろん、ラップタイムを気にしているわけでもないんですね。

ラップタイムはクルマのモニターに表示されるので、クルム選手も最速タイムがでたことはこの時点で分かっているんです。だけど時間を気にしている。その理由は……

なぜ、クルム選手は時間を気にしているのか?

実は「時間は? 時間は終わり?」とは「サーキットの占有走行時間が残っているか」を尋ねているのでした。

この最速ラップが刻まれたのは走行時間枠が終了する直前のこと。しかし、クルム選手はこのアタックで叩き出した最速ラップに満足せず、時間があればもう一度アタックをする気満々ってわけなんです。

挑戦者ってスゲエ。

動画を見れば、いくつか「ここはミスをした」とクルム自身が語っている場所があるじゃないですか。

この最速ラップアタックはGT-R占有走行枠の最後の最後におこなわれ、最速記録は出たものの彼としては“最良”ではなかった。だからもう一度アタックし、ミスの無い周回をしたい。そんな純粋な気持ちの表れが「時間は?」なのでした。

クルム選手によると「あと2秒くらいは縮められたと思う」とのこと。

え、ここからさらに2秒!?まさに神業。

でも「アタックは怖くないの?」と聞いたら「怖いよ(笑)」だって。やっぱりクルム選手も血の通った人間だった。ここだけの話、なんだか安心したなあ。

(工藤貴宏@ちなみにこの最速ラップは新品タイヤではなかったとか)

ニュルで最速ラップを叩き出した直後のミハエル・クルムが「時間」を気にした本当の理由とは?(http://clicccar.com/2016/05/27/374351/)