GWもアッという間に過ぎ、次のお楽しみは夏休み! すでに予定はお決まりでしょうか? とくに「この夏こそは海外旅行に!」と予定している人にとっては、円高トレンドが続いている今がチャンスといえそうです。例えば、1ドル=120円の時(円安)と1ドル=100円の時(円高)を比べてみましょう。前者の場合は1ドルに交換するのに120円が必要ですが、後者は100円で1ドルに交換できます。つまり、円高が進むほど円の価値が上がり、多くのドルに交換できるため、おトクに海外旅行を楽しめるというわけです。

という話、きっとズボラ女子のみなさんは苦手ですよね?
「円高でも円安でも、私が行きたい時に行きたい場所へ行くまでよ!」
そういう唯我独尊マーペース&ズボラ女子のみなさんでもできる海外旅行のためのお金スキルをご紹介するというのが、今回のテーマです。

今年こそ「テキトーに両替」から卒業しよう

さて、ズボラ女子のみなさんに質問です。
海外の現地で使うお金ってどうやって準備していますか? 
「出発前に空港でテキトーに両替?」

ですよね! それでこそ、ズボラの鑑。「私、1円、2円でケチケチ言うような器の小さな女じゃないもの」。ええ、わかっていますとも。ズボラ女子のみなさんは極めて寛容な方々です。ですが! そもそも空港での両替って、すごく疲れません? 日本でやっても、現地でやっても、たいてい窓口には長蛇の列。しかも、海外だと職員が「ちょっとランチに」なんていなくなって、そのまま平気で数時間戻ってこないことさえ。

ね? 寛容なズボラ女子のみなさんでも、ムダに疲れたり待ったりするのはイヤでしょう。
それだけでも「空港でテキトーに両替」から卒業するのに十分な理由になるはずです。

ついでに「人生は運任せ」からも卒業しては?

それに、あまりに心が広すぎてお気づきではないかもしれませんが、空港含め銀行の窓口は、両替の際にかかる手数料もやや割高なんです。目安としては1米ドル当たり2〜3円でしょうか。これって、たとえば5万円両替したらかなりの差額になりますよね? 

また、両替のおトク度はその時点での為替動向次第。
先ほど、円高トレンドが続いているとは言いましたが、為替(両替)レートは日々、変化しています。まあ、小難しい話は別として、つまり「その日、その日の運任せ!」ってわけです。そんなスリル感を味わうのもまた楽しい? いやいや、突然、出発日に向けて円安に振れた日には、いくらズボラ女子のみなさんだって、ちょっと悔しい気持ちになるのでは?

「じゃあ、どうしたらいいのよ!」

そうですね。両替に関しては、比較的手数料が安い街の金券ショップや外国為替証拠金取引(FX)などを活用する手もあります。でも、ズボラ女子としては、出張のサラリーマン(つまりオジサマ)で混雑する金券ショップにわざわざ出向くのもなんだか気が進まないですよね。それに、FXなんてそれこそ投資の上級者向けです。今回は、円高メリットを活かしつつ、お金が苦手というズボラ女子さんでもトライしやすい方法について、2つのポイントをご紹介しましょう。

外貨を預金して、外貨のまま使う

まず、1 つ目は「あらかじめ円高時に外貨を預金しておくこと」です。先に触れたように、為替の動向は、日々変化しています。そこで、円高のタイミングに振れたら少しずつ預金し、外貨のまま使用するというわけです。

円高か円安かは、毎朝、ニュースで報道されるので、通勤時にでもスマホでチェックしていけば、なんとなくカンがつかめるはず。外貨預金は、大抵の銀行で取扱いがあり、金利も超低金利の円預金より、やや高めに設定されているのもメリットなんです。

さらに、今どきの外貨預金は、スマホで手続きOK。LINEを見るついでに、為替をチェックし、銀行の画面を開いて、タップしていけば簡単に預金が可能。これなら、ズボラ女子さんでもハードルが低いのでは?

注意点は「銀行選び」だけ

ただし、しつこいですが、ここでも注意していただきいのが銀行選びなんです。外貨預金は、普通の円預金と違って、為替手数料というコストがかかり、しかもその額は銀行によってまちまち。

たとえば、首都圏にお住まいのズボラ女子さんなら、給与振込口座として、都市銀行を使っている方が多いでしょう。そこで預金を始めればいいや!と思いがちですが、こうした大手銀行の場合は為替手数料が1米ドル当たり1円が相場とやや高めなんです。ホントにややこしくて申し訳ない!

でもね、一方、ネット専業の銀行は、店舗がない代わりに、手数料や金利がオトクに設定されているんです。例えば、ソニー銀行や住信SBIネット銀行などは、為替手数料が1米ドル当たり15銭程度ですみます。

「だから、私は1円〜数十銭なんて気にしないって言ってるでしょ!」。
わかります、わかります。でもね、“チリも積もれば山となる”というように、金額が大きくなれば、手数料もバカになりません。いくら寛容なあなたでも、せっかく働いて貯めたお金を、手数料として銀行にみすみす取られるのも「なんだかな〜」ですよね。だから、無理は言いませんから、本当にこのポイントだけ気をつけてほしいんです。あとはもうなーんにも気にしなくていいですから。ね?

「海外で気が大きくなって浪費」も防げるカード

2つ目は「デビットカードを活用すること」です。
「デビットカードって何?」。
聞きなれない名前に、「?」と思った方も、ご安心ください。クレジットカードに比べて、デビットカードは、まだまだ日本では馴染みが薄いですよね。けれど、日本でSuicaなどの電子マネーが流通しているように、欧米を中心に世界ではメジャーな電子決済手段として使われているんです。

では、デビットカードとは何か。クレジットカードと何が違うのか。解説しましょう。

最大の違いは、決済のタイミングです。クレジットカードは後払い。つまり、使用した時点から約1ヵ月後に口座から引き落とされます。一方、デビットカードは即時決済。使った時点で、口座からすぐに引き落とされるのが特徴です。

利用限度額も異なります。クレジットカードは、決められた信用枠内なら、給料日前の金欠の時でも使えますよね。けれど、デビットカードは、あくまでも口座に入っている預金額が利用限度額となります。

ここで、ズボラ女子さんにふたたび質問です。
寛容がゆえに、「ついカードを使い過ぎちゃった」という失敗をした経験はありませんか? あるに決まってますよね! また、後から送られてきた明細を見て、「あれっ、こんなに使ったっけ!」とドッキリしたことがある人も少なくないはず。それもこれも、後払いのクレジットカードの便利さであり、怖さ。気が大きくなりがちな旅行先ではとくに注意が必要です。

けれど、デビットカードなら、いくら気が大きくなっても、口座に入っている額しか使えません。つまり、知らず知らずの使い過ぎを抑制できるんです。さらに、使った時点での為替レートが適用となるため、「引き落とし時に円安が進行してソンした!」という“運任せ”も防止できる、というわけです。

デビットカードなら海外のATMで現金を引き出せる

今、国内で発行されているデビットカードには、日本国内専用の「J-Debit」と国内外で使え
る「JCBデビット」と「Visaデビット」があります。

今回は、海外旅行用ですから、Visaデビットがオススメ。Visa加盟店で広く使えるほか、VISAかPLUSのマークがある海外のATMで現地通貨の引き出し(外貨両替)ができるのも特徴です。

つまり、デビットカードがあれば、事前に両替する手間が省ける! さらに、円預金口座からだけでなく、外貨預金口座で貯めた外貨でそのまま買い物やATMでの引き出しができるデビットカードも登場しているんです。たとえば、ソニー銀行のVisaデビット付きキャッシュカード「Sony Bank WALLET(ソニーバンク・ウォレット)」は、円預金も含め各通貨の預金口座からのショッピングができます。

かつ米ドル、ユーロほか豪ドル、香港ドルなどが対象となる10通貨は、貯めた外貨の引き出しもOK。スウェーデンクローナなんて、ちょっとマニアックな通貨も対象となるので、北欧好き女子にもいいですね。しかも、ATM手数料も引き出し金額×1.76%という低水準なので、安心感があります。

また、住信SBIネット銀行のVisaデビット付きキャッシュカードは、米ドルに限って、外貨預金の残高がある場合、ショッピング&引き出しができ、しかもATM手数料は1.5%という最安値水準。米国、ハワイ、グアムなどの米ドル圏に行くなら、オススメの1枚といえます。

つまり、こうしたデビットカードなら、先に挙げた2つのポイント「外貨を貯めておく」&「デビットカードを活用する」の併せ技でよりオトク度がアップ! 計画的に円高時に旅行資金を貯められ、使う際に円安に振れても気にせずOK。急に現金が必要になった際も、クレジットカードのキャッシングのように利息を取られる心配もありません。
 
いかがしょう? カードを1枚作って、ちょこちょことスマホで外貨を貯めておけばいいんですから、ズボラ女子さんにもピッタリの方法じゃないでしょうか? もちろん、手間ヒマいらずで、トクしたいちゃっかり女子にもぜひオススメ! 夏の旅行を存分に楽しむためにも、今年こそ「空港でテキトーに両替」からも、「運任せの人生」からも卒業してみませんか?

*手数料や金利の最新データは、各銀行のHPでご確認ください。