国の重要無形民俗文化財に指定される長良川の鵜飼い

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岐阜県関市では、10月15日(土)までの期間、長良川河畔の小瀬の里で1000余年の歴史を持つ伝統漁法「小瀬鵜飼」を開催する。3月に、農林水産業にかかわる技術の指定として、日本で初めて「長良川の鵜飼漁の技術」が国の重要無形民俗文化財に指定され、注目を集めた小瀬鵜飼。12月には「清流長良川の鮎」が世界農業遺産認定を受け、今年小瀬鵜飼は更なる盛り上がり見せている。

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「小瀬鵜飼」は静寂の中、かがり火の灯りだけに照らされながら、鵜が次々と水中に潜って魚を捕える伝統的な漁法だ。その歴史は古く、平安時代の醍醐天皇から賞賛され、織田信長からは鵜飼漁をする者に対して、「鵜匠」という名称を与えられたとされている。

現在でも宮内庁式部職として、宮中の御用を続ける鵜匠は、全国でも関市の「小瀬鵜飼」と岐阜市の「長良川鵜飼」のみ。「小瀬鵜飼」の大きな見どころである「狩り下り」では、鵜船と屋形船が並行して川を下りながら、鵜匠の見事な手縄さばきや魚をくわえる鵜の息遣いや水しぶきを、間近で感じることが出来る。

また、岸に屋形船を留めた後には、目前を鵜船が通る「付け見せ」も行われる。静寂の中、鵜が魚を捕る様子や櫓(ろ)と櫂(かい)の音が幻想的な雰囲気を醸し出し、醍醐味である素朴な情緒を楽しめると、観光客も急増中だ。

こうした盛り上がりを背景に、外国人観光客もくつろいで小瀬鵜飼を楽しめるよう、掘りごたつ式の観覧船「まつお丸」を今年初導入。また、乗船者の多くをシニア層が占める中、若年層にも伝統文化を親しんでもらおうと、国内の大学・短期大学・専修学校に通う学生、先着100名を対象とした学割キャンペーンを展開する。

7、8月の日曜日には船頭体験も実施されるので、日本一の清流で伝統的な技術をアミューズメント感覚で体験できる「小瀬鵜飼」で、涼しい夏旅を堪能したい。【東海ウォーカー】