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NTTコムウェアは5月25日、2016年度の事業方針および注力サービスに関する記者説明会を開催した。

初めに、代表取締役社長を務める海野忍氏が事業方針について説明を行った。海野氏は「何でもできるSIerは、同じグループのNTTデータの役割。われわれは専門の事業に特化した企業として、その専門において世界最高であることを目指す」と同社の方針を語った。

続けて、同社のコンピタンスとミッションを紹介した。コンピタンスは「Infrastructure Integrator」「Innobative Migrater」「Fundamental Operator」の3つから構成され、ミッションは「グループCIOの補佐」「キャリアSIer」「自立したSIer」の3点となる。これらをベースにビジネスを拡大していくとした。

同社はNTTグループ各社に対する最適なシステムの提案・実現を行うとともに、マイグレーションとオペレーションを単独のビジネスとして確立する。海野氏はオペレーション分野のソリューションとして、IT運用管理アウトソーシングサービス「FSC24」を挙げた。「われわれはソフトを自社開発しているが、キャリアでソフトを開発質得る企業はほとんどない。したがって、モノつくりをしながらオペレーションをわかっている企業であることをアピールしていきたい」と海野氏。

さらに、海野氏は同社で効果を上げているという「ビジネスマトリクス経営」を紹介した。ビジネスマトリクス経営では、「WHO」と「WHAT」に主眼を置き、それぞれに責任者を割り当てて、ビジネスを進めていく。海野氏は「このやり方においては、10個の商材があれば、100人の責任者が生まれ、それぞれの責任者は小さな会社の社長になれる。こうして、社員個人の自立を促進している。キーワードは『今のメンバーと商品・サービスで競争力を磨く』」と説明した。

続いて、取締役 品質生産性技術本部長 ビジネスクリエーション部 高間徹氏が、注力サービスとして「シャナイン」を紹介した。シャナインは、企業向けのモバイルITサービス群の総称だ。

高間氏は、企業がモバイルデバイスを活用するうえで、コンシューマー向けサービスの優れたユーザーインタフェース(UI)や機能を使いたいと考えつつも、「組織」「システム」「セキュリティ」「信頼性」といった課題があるため、導入できないという。

そこで、同社は、シャナインにおいて、優れたコンシューマーアプリの応用と同社の経験を活用することで、UI/ユーザーエクスピリエンスUX(と企業のニーズを両立させることを目指している。

サービスのラインアップとして、企業向けメッセンジャー「TALK」、企業向けSNS「BOARD」、企業内コンテンツ配信サービス「Smart Manual」が用意されている。

シャナインTALKでは、コンシューマーアプリにおけるリスクを抑えつつ、リアルタイムのやり取りを実現する。競合のサービスとなるマイクロソフトのSkype for Businessとの違いは「Skype for BusinessがPCでの利用をベースとしているのに対し、TALKはモバイル利用する際に便利な機能を充実させている点」(高間氏)だという。

高間氏はシャナインの特徴について「組織をサービスに読み込めるなど、企業で利用する際に有益な機能をそろえている。また、Smart Manualでは『いつ、どこで、誰が見た』といった履歴を残すことができるなど、セキュリティも強化されている」と語った。

高間氏は、シャナインの今後の展望について、「ラインアップの拡充とインテリジェンス化に取り組むことで、気の利いたコミュニケーションによる業務効率化を実現していく」と説明した。ラインアップの拡充としては、テキストによるコミュニケーションだけでなく、音声や映像にも対応していく。インテリジェンス化としては、AIを介して社内システムなどとの連携を行っていく。

エンタープライズビジネス事業本部 統括課長 沢田和則氏からは、同日発表された文部科学省における導入事例の紹介が行われた。

同社は2016年4月より、同省の基幹ネットワークシステムの構築を開始し、2017年1月からの稼働を目指している。新システムはワークライフバランスを推進するためのもので、同社は以下の要素により、同省のワークライフバランスを支えていくという。

・柔軟なテレワークの推進を支える環境
・身軽な業務スペースを実現する端末、ネットワーク環境
・ペーパーストックのスモール化を実現するコラボレーション環境
・省内コミュニケーションを支えるコラボレーション環境
・サイバーセキュリティ戦略に基づくセキュリティレベルの確保
・システム主管担当者の運用保守に関わる負担軽減
・安定した技術を組み合わせた新たな情報基盤

沢田氏は「従来のシステムは個別最適が行われたシステムで、高コスト構造、IT統制の不備といった不具合が生じていた。そこで、われわれは全体最適化を図ることで、コスト削減とIT統制向上の両立を実現した」と説明した