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 電通パブリックリレーションズ内の研究組織である企業広報戦略研究所は、2016年2月から4月、上場企業3,644社の広報担当責任者を対象に『第2回 企業広報力調査』を実施。その結果、業種別では「電力・ガス」の広報力が1位となった。

 電通パブリックリレーションズ内の研究組織である企業広報戦略研究所は、日本における企業の広報活動の実態や課題を探ることを目的に、2016年2月から4月、上場企業3,644社の広報担当責任者を対象に『第2回 企業広報力調査』を実施。回答を得た533社のデータをもとに「8つの広報力」の視点から独自指標で分析した結果をまとめた。

 また、「8つの広報力」は以下となっている。

 情報収集力: 自社や業界・競合に対するメディアの評判、ステークホルダーの動静などを収集・把握する能力

 情報分析力: 収集した情報に基づき、自社の経営課題・広報課題を洞察する力と、それを組織的に共有する能力

 戦略構築力: 経営課題に対応する広報戦略の構築、ステークホルダー別目標管理、見直しを組織的に実行する能力

 情報創造力: ステークホルダーの認知・理解・共感を得るために、メッセージやビジュアルなどを開発する能力

 情報発信力: マスメディアや自社メディアなど情報発信手法を複合的にタイムリーに駆使する能力

 関係構築力: 重要なステークホルダーと、相互の理解・信頼関係を恒常的に高める活動と、実行する組織能力

 危機管理力: 自社をとりまくリスクの予測・予防や緊急事態に対応するスキルを維持・向上させるための組織能力

 広報組織力: 経営活動と広報活動を一体的に行うための意思決定の仕組み、会議体、システム整備などの水準

●「電力・ガス」「運輸・倉庫」「食料品」「金融・証券・保険」が上位に

 業種別に広報力を調べたところ、前回調査(2014年実施)に引き続き「電力・ガス」が1位、「運輸・倉庫」が5位から躍進し2位に、「食料品」「金融・証券・保険」3位と一部順位で変動がみられた。2位となった「運輸・倉庫」は、「情報発信力」(62.5点)が前回調査よりも15点以上強化されたことが要因として挙げられている。
業種別広報力ランキング:クリックで拡大

 一方、ワースト3には16位「不動産」、15位「鉄鋼・非鉄金属」、14位「建設」の業種がランクインした。

●今後強化したい広報力のトップ3、「戦略構築力」「情報創造力」「危機管理力」

 「8つの広報力」のうち、今後強化したいものを調査した結果、最も強化したいのが「戦略構築力」、次いで「情報創造力」、「危機管理力」となった。これに対し、最も低かったのが「関係構築力」となっており、ステークホルダーへの広聴姿勢が課題として浮き彫りになった。

 また、「今後強化したい広報活動」と「現状実施している」活動の間のギャップを調べたところ、以下の結果となった。
「今後強化したい」と「現状実施」とのギャップTOP5

 トップ3には広報戦略に関連した事項が占めた。そして、4位、5位には「危機管理力」2項目が入り、危機管理に今後力を入れていく姿勢も明らかになった。

●従業員とその家族が重要なステークホルダーに

 「貴社の広報活動にあたって重要なステークホルダーは?」という問いに対し、前回調査と比較すると、「従業員とその家族」の回答が14ポイントも上昇。背景として、「働き方改革」「ダイバーシティ」などの社会環境に加え、企業の海外進出、M&Aやホールディングス化などが、影響を与えた可能性が考えられる。
広報活動で重要となるステークホルダー:クリックで拡大

 さらに「貴部署の担当する業務テーマ」を尋ねたところ、「トップメッセージ、企業ビジョン」80.9%、「商品・サービスPR」67.7%、「社内活性化」58.3%がトップ3となった。中でも上昇したのが「社内活性化」「危機管理」「CSR」となっており、企業の広報機能として社内向けの取り組み、従業員意識も含めたコミュニケーションについてもミッションが拡大する傾向がみられた。

広報が担当する業務テーマ:クリックで拡大

<調査概要>
調査期間:2016年2月24日(水)〜 4月8日(金)
調査対象:『会社四季報 2016年』掲載時点の東証一部・二部、東証マザーズ、ジャスダック、
      札証、名証、福証に株式上場している企業(3,664社)
有効回答サンプル数: 533件 (回収率 14.5%)
調査方法:郵送・訪問留置調査
調査主体:企業広報戦略研究所(株式会社電通パブリック リレーションズ内)

MarkeZine編集部[著]