中国人観光客の日本旅行先というと、まだまだ東京・大阪・京都・北海道といった地域が大定番となっているようで、地方の観光資源の掘り起こしはまだまだこれからといった感がある。なかでも上海など華東地域とは目と鼻の先にある九州北部、特に佐賀県には多くの中国人を呼び寄せるパワーを秘めているのだ。(イメージ写真は祐徳稲荷神社、提供:(C)Komain Intarakamhaeng/123RF)

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 中国人観光客の日本旅行先というと、まだまだ東京・大阪・京都・北海道といった地域が定番となっているようで、地方の観光資源の掘り起こしはこれからといった感がある。なかでも上海など華東地域とは目と鼻の先にある九州北部、特に佐賀県には多くの中国人を呼び寄せるパワーを秘めているのだ。

 中国メディア・捜狐は24日、上海や浙江省のメディア関係者32人からなる「佐賀視察団」がこのほど佐賀県を訪れて観光スポットを巡り、「最も近くて最も純粋で美しい、日本旅行の名勝地」との評価が下されたとする記事を掲載した。

 記事は、佐賀県が九州北部にあり、南部には有明海、北部には脊振山系と豊かな自然の景色を持っていること、佐賀平野では至る場所で草花が生い茂り、牛肉は神戸のものに匹敵する旨さ、畑の間には古い建物が立ち並び、ほかにも歴史、焼き物、祭りなどの文化コンテンツも豊富であることを紹介。上海の浦東空港からわずか1時間半で到着する近さについても言及した。

 そのうえで、初日に宿泊したホテルの清潔さ、快適さに満足した一行が、翌日より鍋島焼の故郷・伊万里市大川内山、県立九州陶磁文化館、武雄温泉の楼門、肥前夢街道の忍者村、嬉野温泉街などを視察したことを伝えた。また、佐賀県歴史民族館では女性記者たちが和服に身を包む体験も楽しんだとしている。さらに、今回の視察旅行最大の収穫として、日本三大稲荷の1つである祐徳稲荷とともに、「日本における孔子の里」と称される多久市にある、孔子廟・多久聖廟を訪れた点を挙げた。

 記事は、4日間に及ぶ視察旅行によって参加者たちが得た結論が「ここには渋滞がなく、喧噪もない。バスや自転車、通行人すら少ない。しかし観光スポットは綺羅星の如く並び、輝きを放っている。空気はすがすがしく、気持ちの良い生態環境だ。ここは、遊びに来る価値のある、日本で最もピュアな景勝地である」というものだったことを併せて紹介している。

 今回の視察旅行は、上海と佐賀を結ぶ航空路線を持つ春秋航空が企画したものであり、プロモーションを兼ねてのものと言える。ただ、「徐福伝説」など古代中国とのつながりが見え、焼き物の文化が発達し、なおかつ温泉やグルメも充実している佐賀県自体に魅力が詰まっていることは間違いない。旅行に参加した記者たちによって、佐賀や九州の魅力がより多くの中国の人に伝わることを願いたいものである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真は祐徳稲荷神社、提供:(C)Komain Intarakamhaeng/123RF)