22日、中国の不動産王・王健林氏が、スペインランドマーク買収騒動について振り返った。写真は王氏。

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2016年5月22日、中国の不動産王・王健林(ワン・ジエンリン)氏が、スペインランドマーク買収騒動について振り返った。中国中央テレビのニュースサイトが伝えた。

王氏が2014年に買収しようとしたのは、古くからマドリードのランドマークとなっている高層ビル。07年の経済危機以降は荒廃状態が続いており、王氏が会長を務める万達集団がこれを買収し、高級ホテルや商業施設など複合施設に生まれ変わらせる計画だった

ところが、建物を一変させる構想にマドリード市政府や市民が反発。万達側はビル名を変えない、元の建物の様子を維持するなどの案を提示したが、市長・市民の双方から受け入れられず、さまざまな圧力が掛かった。

王氏は「中国で言えば、北京の人民大会堂のような存在」とし、「現地の人々は建物の様子を変えたり、取り壊したりすることに強い拒否反応を示した」と述べた。反対運動に集まった署名は7万人。王氏は「スペイン現地の専門家の鑑定では、長年放置された建物は傷みがひどく、取り壊しは避けられなかった」と説明する。

王氏によると、買収時には、地元政府も政治家も取り壊しに同意していたという。取り壊しで税収が増え、雇用も生まれるはずだったが、政権が反対勢力に変わると、状況は一転。王氏は「民主的制度のマイナス面を知った」と指摘した上で、建物は手放すことになり、当時のことは「教訓になった」と振り返った。(翻訳・編集/岡田)