教育費が足りない!教育ローンと奨学金

写真拡大

子供の教育資金を事前にきちんと準備しておくことは、親の務めの一つといえるでしょう。しかし、事故・災害などさまざまな理由で思わぬ出費があり、「教育資金が足りない!」ということになってしまうことも。ここでは、教育費のピンチを救う教育ローンと奨学金についてご説明します。
教育ローンの種類
教育ローンというと、民間金融機関の教育ローンを想像することが多いかと思いますが、実は国の教育ローンもあるのです!教育ローンは、大きく以下の3種類に分かれます。

­国の教育ローン: 日本政策金融公庫の「教育一般貸付け」。年利2.05%(固定金利)、最大350万円まで、収入制限あり(2016年3月現在)。

­民間金融機関の教育ローン: 銀行・信用金庫・労働金庫・JAバンク、信販会社など

­大学が金融機関と提携している教育ローン

一般に、国の教育ローン→信用金庫・労働金庫・JAバンクの教育ローン→銀行の教育ローン→信販会社の教育ローン、の順に金利が高くなる傾向があります。

そのほか、教育ローンを銘打っているわけではありませんが、使い道が自由なフリーローンを借りて、教育費に充てる方法もあります。この場合は、「教育ローン」と目的を限定しているローンよりも金利は高くなります。
奨学金の種類
奨学金は、返済の必要がない「給付型」奨学金と、返済しなくてはならない「貸与型」奨学金の2つに大別されます。

「給付型」奨学金は、地方自治体や民間企業が主宰する奨学金に多く見られます。各大学・専門学校などが独自に提供している学費減免措置も「給付型」奨学金の一種といえるでしょう。

「貸与型」奨学金といえば、日本学生支援機構(旧:日本育英会)の奨学金が有名です。そのほか、「あしなが育英会」(NPO)の奨学金(無利子)、地方自治体や民間企業が提供する奨学金制度などがあります。また、大手新聞社が行っている「新聞奨学生」(新聞配達・集金などの業務をする代わりに、住居を用意してもらい給与を受け取る)も一種の「貸与型」奨学金と考えることができます。
教育ローンと奨学金の違い
教育ローンと奨学金の一番大きな違いは、申込者が誰かという点です。教育ローンの場合は定収入がある親であり、奨学金の場合は基本的に学生である子どもになります。給付型奨学金の場合はあまり問題になりませんが、貸与型奨学金の場合は、申込者(子)=返済者、申請者の保護者(親)=連帯保証人となるのが一般的です。つまり、教育ローンは親が返済するのに対し、貸与型奨学金では子が返済することになります。

第二の違いは、奨学金は親の収入が多い場合などには受けられないことがほとんどですが、教育ローンは親が金融機関の審査に通れば借りることができる点です。一般的には、収入制限、所得制限、年収制限などとよばれています。

三番目の違いは、(貸与型)奨学金の場合は無利子あるいは低金利であるのに対し、教育ローンは金利が奨学金に比べて高いことです。「日本学生支援機構」の第二種奨学金(利息がつくタイプ)の年利が0.10%〜0.36%(2015年度3月貸与終了者のケース)であるのに比べ、銀行などの教育ローンは1%台〜となっています。したがって、親の収入制限などの条件を満たしていれば、金利面では奨学金を借りる方がトクということになります。
貸与型奨学金の返済トラブルに注意!
貸与型奨学金の場合は、子が学校を卒業したあと、就職できて十分な給与をもらえるかどうかにかかわらず、返済が始まってしまいます。そのため、卒業後の就職が決まらずに、または返済中に退職を余儀なくされて返済ができなくなり、返済トラブルになってしまうケースがあとを絶ちません。

「日本学生支援機構」をはじめとする貸与型奨学金には、十分な収入がないために返済不能に陥った卒業生の返済を猶予する救済制度があります。失業中で収入がない、アルバイトなどで収入が少ないなどの理由を証明する書類をつけて申請すれば基本的に返済の猶予が認められます。

万が一、卒業後に十分な収入がなく返済できなくなってしまった場合は、返済が滞る前に必ず返済猶予の手続きをしましょう。この手続きをしておけば一定の期間返済が猶予され、返済者である子や連帯保証人である親は返済トラブルに遭わずにすみます。

給付型奨学金を除いて、貸与型奨学金や教育ローンはいずれ返済しなくてはなりません。返済時のことを考えて、奨学金や教育ローンを利用するようにしましょう。特に、貸与型奨学金の場合は、「奨学金=借金」というイメージがうすいため注意が必要です。

<プロフィール>

おおいみほ

ファイナンシャルプランナー(AFP)/二級ファイナンシャル・プランニング技能士

銀行にて、預金商品やローン商品、クレジットカード商品のマネジメント業務を経て、現在はウェブサイトなどのマネー関連記事の執筆、個人投資家として活動中。

写真© takasu - Fotolia.com

­