日本にはさまざまな優れた技術がある。食品サンプルを作る技術もその1つだ。主に溶かしたビニール樹脂を固めることで作り上げる野菜や料理のサンプルは、もはや「職人芸」と呼べるほどのレベルだ。中国のネット上ではこのほど「レタスの偽装事件が起きた」としてちょっとした騒ぎになったが、その「証拠」として用いられた画像は、他でもない日本の食品サンプルの作業工程を撮影したものだった。

 中国メディア・捜狐は24日、「レタスも人為的に偽装できるのか? 実際は日本で作られた模型だった」とする記事を掲載した。記事は、近ごろ中国のネット上で「レタスも偽装できるのか、もはや人は生きられないのではないか」と題した文章が出回り、「偽装レタス」の作り方が9枚の画像を使って説明されていると紹介している。

 画像を見ると、白い液体を水が入ったステンレス桶に流し込み、水面上で広がったのを見て今度は緑色の液体を投入、それを水のなかへ引っ張り込みながら伸ばし、手でねじってしわをつけ、「レタスの葉」を完成させる様子が分かる。また、この「レタスの葉」を何枚も作って本物同様に巻いていき、玉の「レタス」も完成させている。記事は、ナイフで真ん中を切ると、まさに本物そっくりのレタスの断面が出現する、と説明した。

 そのうえで、この9枚の画像がいずれも日本語の動画から切り取って掲載したものであると解説。日本語の動画には子どものギャラリーが一緒に映っていることなどから、「レタス偽装事件」は何者かが面白がって流したデマであるとの見解を示した。そして「自分の利益に駆られて各種事実に反する情報を流す事例はみんな多く見ているとは思うが、やはり警戒を強め、騙されないようにしなければならない」と論じている。

 日本の食品サンプル技術を知っていなければ、もしかしたら「ああ、こういうことは中国ではあっても不思議ではないな」と感じてしまうであろうことに、中国の食品業界が抱える問題点がある。偽装肉や偽装卵など、中国では偽装食品を巡るトラブルが後を絶たないのだ。このイメージを払拭できない限り、日本人から見れば実に低レベルに見える「デマ」がまことしやかに中国のネット上に流れ続けることになる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)