どんなものでも多すぎると体には悪いのか

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心血管疾患による死亡リスクの予測因子として最適なのは、体脂肪率ではなくBMI――スペインのグラナダ大学、米サウスカロライナ大学、クイーンズランド大学の共同研究チームによる発表だ。

BMIは体重を身長の2乗で割ることで求められる肥満指数のひとつ。体重と身長以外の数値を利用しないため、筋肉量や脂肪の量に関わらず、単純に「体重が重い」人の数値が高くなる傾向にあり、肥満度やメタボ判定の際は、腹囲や体脂肪率の測定結果を組み合わせることが多い。

こうしたことから、健康状態や疾患リスク、死亡リスクの予測にも体脂肪率のほうが正確であるとされているが、共同研究チームは、BMIと死亡リスク上昇の関係を示唆した研究も存在することに注目。BMIと体脂肪率、どちらが心血管疾患の死亡率上昇と関係しているのか、調査を実施した。

研究は、米国在住の成人6万335人の体重、体脂肪率、除脂肪体重(体重から脂肪量を差し引いた重量)を測定し、平均15.2年(1979〜2003年)追跡。心血管疾患による死亡とBMI、体脂肪率の関係を分析している。

その結果、BMIが高い人はBMIが標準程度の人に比べ、心血管疾患による死亡リスクが2.7倍となっていたのに対し、体脂肪率が高い人と標準程度の人では死亡リスクに有意差がなかった。

研究者らは、BMIは体脂肪率よりも、心血管疾患の死亡リスク予測因子として有効であるとし、「あくまで仮説ではあるが、脂肪だけではなく、脂肪以外の要素、筋肉が大量に存在する場合も、心血管疾患のリスクにつながる可能性がある」とコメントしている。

発表は、2016年5月2日、米医療機関メイヨー・クリニックが発行する論文誌「Mayo Clinic Proceedings」オンライン版に掲載された。

参考文献
Body Mass Index, the Most Widely Used But Also Widely Criticized Index: Would a Criterion Standard Measure of Total Body Fat Be a Better Predictor of Cardiovascular Disease Mortality?
DOI: 10.1016/j.mayocp.2016.01.008 PMID: 26948431

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