現役世代が取り組んでおくべき、 「お金」と「キャリアアップ」の話 対談 第1回

写真拡大

これまで資産形成のプロとして情報を発信してきた朝倉智也さんが、“経営と財務のプロ”の立場から、ビジネスパーソンに向けて『一生モノのファイナンス入門 あなたの市場価値を高める必修知識』を上梓。企業の「未来」を読み解くファイナンスの知識は、ビジネスだけでなく個人の家計管理や資産形成にもつながると説いています。
そして、4月に『平均寿命83歳! 貯金は足りる? 定年までにやるべき「お金」のこと--年金200万円で20年を安心に生きる方法』を書いた家計診断のプロ・深田晶恵さん。今回はこの2人が、悲惨な老後を避けるためにも現役世代が取り組んでおくべき「お金」や「キャリアアップ」のことについて語ります。(取材・文 千葉はるか、撮影 和田佳久)

資産運用のプロが
なぜファイナンスの本を?

深田 朝倉さんの『一生モノのファイナンス入門』を拝読して、ファイナンスを学ぶことで「未来」を想像する力がつくというのは確かにおっしゃる通りで、ビジネスでもプライベートでも役立つと感じました。これまで朝倉さんはモーニングスターの代表として資産運用のプロという立場での情報発信が多かったと思いますが、今回、ファイナンスをテーマに執筆されたのはどんな思いからだったのでしょうか?

朝倉 かつて私自身がファイナンスの知識がなくて、そのことに危機感を覚えた経験がベースになっています。実は私はもともと文学部出身で、学生時代は教師になろうと思っていたんですね。それが、銀行員だった父親から金融業界の醍醐味を聞かされて「試しに銀行も受けてみようか」という気になって……。

深田 当時の銀行は経営コンサルティング的な役割も担っていましたから、やりがいは大きかったはずですよね。

朝倉 そうなんです。「日本経済を支えるような仕事がしたい」と思うようになって、都市銀行の一角だった北海道拓殖銀行に入ったわけです。

 ところが入行した年の8月に三井銀行と太陽神戸銀行の合併があり、その大きなうねりの中で「このままここにいていいのか」と考えるようになって、拓銀を辞めて当時世界最大の証券会社といわれたメリルリンチの門を叩きました。

 そこで4年働きましたが、周囲はMBAホルダーばかりという世界でしたから、今度は「彼らが身に付けているようなファイナンスの知識を得なければ、いずれキャリアが頭打ちになりかねない」と感じるようになったんです。それで、自費でアメリカのイリノイ州立大学にMBA留学しました。

続きはこちら(ダイヤモンド・オンラインへの会員登録が必要な場合があります)