日本人の間では大して評判にもならないのに、外国人観光客からは「絶対に行きたい観光スポット」と崇められている場所が日本国内にはある。逆もまた然りで、現地では見向きもされないが、日本人には大人気の国外観光スポットも存在するようである。中国メディア・中華網は21日、「中国国内では人気の低い場所が、日本人4700万人には『聖地』とされている」とする記事を掲載した。(イメージ写真提供:玄中寺がある山西省の寺院、(C)Yang Chao/123RF)

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 日本人の間では大して評判にもならないのに、外国人観光客からは「絶対に行きたい観光スポット」と崇められている場所が日本国内にはある。逆もまた然りで、現地では見向きもされないが、日本人には大人気の国外観光スポットも存在するようである。

 中国メディア・中華網は21日、「中国国内では人気の低い場所が、日本人4700万人には『聖地』とされている」とする記事を掲載した。総人口の3分の1以上にあたる4700万人の日本人が「聖地」扱いする場所、というのは何やただものではない感じがする。本当にそのような場所が中国にあるのだろうか。記事は、その場所が山西省交城県の山中に存在すると紹介。1500年あまりの歴史を持つスポットなのだという。

 そのスポットの名前は、玄中寺だ。記事によると、玄中寺は北魏時代の476年に高僧・曇鸞(どんらん)によって建立された。曇鸞は浄土宗の開祖であり、唐代には天台宗の高僧・円仁が訪れて修業し、その後日本では法然が浄土宗を、親鸞が浄土真宗を開宗。両宗派の信徒が玄中寺を「聖地」として崇めてきた、と記事は伝えている。そして、両宗派の信者が日本国内に4700万人いるとの数字を持ち出し、「4700万の日本人にとっての『聖地』」と形容したのである。

 記事は、「山西省では多少名が通るも全国的には大多数の人が名前を聞いたことがなく、旅行社も観光路線を用意していない」という玄中寺に今も日本人が続々と訪れ、「その草木1本1本に深い情を抱くとともに、多くの人が石を拾って日本に持ち帰る」と伝えている。

 多くの日本人の宗教信仰が相対的に「緩い」ことを知っていれば、玄中寺が「4700万人にとっての『聖地』」という表現がいささか、いや多分にオーバーであることは容易に気づく。「4700万人」のうち果たしてどれだけの人が、玄中寺が浄土宗・浄土真宗のルーツであると認識しているだろうか。そもそも「自分の家は浄土宗あるいは浄土真宗だ」と理解している人がどれだけいるかも分からない。もちろん、信仰に熱心な人たちが確かに少なからず存在することは間違いないのではあるが。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:玄中寺がある山西省の寺院、(C)Yang Chao/123RF)