シンガポールとマレーシアを結ぶ高速鉄道計画の関心が高まり始めている。同計画は全長が約330キロメートル、総額約1兆3300億円に達する大型事業で、日本や中国、ドイツ、フランスが受注を目指しているが、中国の代表団がこのほど、受注を目指してマレーシアを訪問した。(イメージ写真は「CNSPHOTO」提供)

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 シンガポールとマレーシアを結ぶ高速鉄道計画の関心が高まり始めている。同計画は全長が約330キロメートル、総額約1兆3300億円に達する大型事業で、日本や中国、ドイツ、フランスが受注を目指しているが、中国の代表団がこのほど、受注を目指してマレーシアを訪問した。

 マレーシアのナジブ首相は4月、シンガポールとマレーシアを結ぶ高速鉄道計画について言及し、締結が遅れている覚書は「2016年中にシンガポールと締結できる」との見方を示した。

 中国メディアの環球時報(電子版)はこのほど、同高速鉄道計画の受注に向け、中国が高速鉄道関連企業や銀行のトップたちからなる代表団をマレーシアに派遣したことを伝え、マレーシアメディアが「中国が同計画のすべてを受注するために、強力な布陣の代表団をマレーシアに派遣した」と報じたことを紹介した。

 記事は、マレーシアメディアの報道を引用し、日本やドイツなども受注を狙う高速鉄道計画に対し、中国が受注に向けて「猛烈な攻勢を続けている」と紹介。マレーシアとシンガポールはまだ同計画の覚書に調印していないが、すでに受注に向けた各国の争いは始まっているとし、現在の受注競争を見る限りではインドネシアに続いて「再び日中の対決」となる可能性があると伝えた。

 中国は自国を中心とした経済圏の確立に向け、一帯一路構想を推進しており、同構想において重要な存在が高速鉄道だ。ジャワ島の高速鉄道計画を受注した中国としては東南アジアに中国高速鉄道の規格を採用した鉄道網を構築することで、一気に市場を獲得したいと考えているはずだ。日本としてはジャワ島の雪辱をはらす機会として、何としてもシンガポールとマレーシアを結ぶ高速鉄道は受注したいところだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真は「CNSPHOTO」提供)