インド、「格安スペースシャトル」の初実験に成功

写真拡大

インドは、NASA予算の1割強という低予算で行われた「火星軌道への宇宙船投入」を成功させたのに続き、従来の10分の1のコストで打ち上げ可能な再使用型宇宙往還機も開発。発射実験で再突入を成功させた。

「インド、「格安スペースシャトル」の初実験に成功」の写真・リンク付きの記事はこちら

インドの宇宙計画はこの数年の間に着実に進歩している。2014年には火星軌道への宇宙船投入を成功させた(日本語版記事)。これは、これまで米国とソ連、欧州宇宙機関(ESA)しか達成してこなかったプロジェクトだ。さらに今度は、再使用型宇宙往還機(RLV)開発に向けた大きな一歩を踏み出した。

インド宇宙研究機関(ISRO)は5月23日(現地時間)、インド東岸にあるサティシュ・ダワン宇宙センターから有翼宇宙船の初の発射実験を行い、成功したと発表した

現地時間の午前7時に発射された有翼の実験用再使用型宇宙往還機(RLV-TD:Reusable Launch Vehicle-Technology Demonstrator)では、固体ロケットブースター「HS9」が91.1秒間燃焼し、宇宙船を高度50kmまで上昇させた。宇宙船はその後、ブースターを切り離して、大気圏の約3分の2に相当する高度65kmに到達したあと下降を始めた。再突入時の速度はマッハ5に達し、その後ベンガル湾内にあらかじめ決められていた、発射地点から450km離れた地点に落下した。

インド当局では、今回の初の実験飛行により、自律的な操縦、制御のほか、再使用可能な断熱システムの技術があることの証明に成功したとしている。

今回飛行したRLV-TDは海から回収されないが、この重さ1.75トンの宇宙船が着陸もできることを示すための実験飛行が、今後数年にわたって実施される予定だ。

ISROでは、超音速での空気吸入が可能なスクラムジェットエンジンの開発も継続する必要がある。

ISRO計画の目標のひとつは、打ち上げ費用を従来の10分の1に削減することだという(インドの火星探査機は、NASAの火星探査計画「MAVEN」の予算の1割強という低予算(日本語版記事)で実行された。インドは、主に発展途上国向けに人工衛星を打ち上げるビジネス(日本語版記事)も行っている)。

2c33-1-640x337