除籍する「丹陽」と中華民国海軍の兵士ら=档案管理局のウェブサイトより

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(台北 24日 中央社)旧日本海軍によって佐世保海軍工廠(長崎県)で建造され、戦後に中華民国海軍に引き渡されて長年活躍した駆逐艦がある。すでに現役を引退し解体されたが、1971年に舵輪といかりが広島県江田島の海上自衛隊第1術科学校にある教育参考館に運ばれ、往年の面影を今に伝えている。

日本海軍時代の艦名は「雪風」。レイテ沖海戦や坊ノ岬沖海戦などに出撃するも、大きな損傷を受けることはなく、「奇跡の駆逐艦」と呼ばれた。戦時賠償艦としてほかの艦艇33隻と中華民国海軍に引き渡されることが決まったのは1947年。「丹陽」と改名され、政府のフィリピン視察や国外に住む華僑慰問などの任務などに当たった。

一時は日本海軍最後の主力駆逐艦として日本側から返還の要望があったが実現せず、その後修復不能な損傷が生じたため、解体。舵輪といかりだけでなく、スクリューと艦鐘は海軍軍官(士官)学校(高雄市)で保存されており、日台友好の証として、新たな役割を果たしている。

(陳政偉/編集:齊藤啓介)