日本人所有の零戦、鹿児島で一般公開飛行。熊本への慰問飛行も

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イベント企画会社の株式会社YCグループと、株式会社ゼロエンタープライズ・ジャパンは、2016年5月27日〜30日の期間、鹿児島県内で零戦の一般公開とDVD制作用の空撮飛行を行う予定です。熊本県の企業「セルモグループ」がメインスポンサーとなり、このイベントの名称は「セルモグループPresents 零戦里帰り一般公開飛行『今、私に出来ること』」となります。

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飛行する零戦は、石塚政秀氏が所有する零戦22型(登録記号:N553TT)。ニューギニアで発見された三菱製3858号機をもとにロシアでレストア(リビルド)したもので、現在飛行可能な零戦としては、日本人が所有する唯一の機体です。

ゼロエンタープライズ・ジャパンがこれまで推進してきた「零戦里帰りプロジェクト」は、戦後70年を迎え、今一度戦後の日本を振り返る機会を作るということが目的です。

今回の一般公開ならびに空撮飛行は、もともと4月23日〜25日に「零戦プラスかごしま」として予定されていたものの、直前に発生した熊本地震により延期していたもの。熊本・大分の震災被害を受け、災害からの復興への願いを込め、個々人が継続的に関わり「個々人が今、やるべきこと、できることをやろう!」という、より積極的な意味を込めた飛行とする考えとのこと。

飛行ルートは主に海上で、以下の日程で行われる予定です。

◆5月27日:試験飛行
鹿児島空港〜鹿児島湾を南下〜鹿児島湾を北上〜鹿児島空港

◆5月28日:空撮飛行
1. 鹿児島空港〜鹿児島湾南下〜吹上浜北上〜吹上浜南下〜鹿児島湾北上〜鹿児島空港
2. 鹿児島空港〜鹿児島湾南下〜志布志湾側北上〜志布志湾側南下〜鹿児島湾北上〜鹿児島空港

◆5月29日:熊本空港慰問飛行
鹿児島空港〜熊本空港〜鹿児島空港

◆5月30日:空撮飛行、熊本空港慰問飛行予備日

※雨天中止の場合あり

飛行に必要な費用は、セルモグループのスポンサー費用ならびに空撮映像DVDを販売する費用でまかない、すでに事前予約販売を開始しています。また、DVDの購入者はエンドロールに氏名を明記して今回の飛行に協賛した記録を将来に残すとともに、販売収益の一部を熊本・大分の震災に対する義援金とする予定となっています。

石塚氏の零戦22型は、2016年の夏に耐空証明(車でいう車検のようなもの)が失効してしまうため、機体が登録されているアメリカで継続審査を受けなければいけません。輸送に備えて機体の分解・梱包や各種手続きに必要な期間を考慮すると、渡米前に飛行する姿を見られるのは、これが最後の機会となる可能性があります。しばらく会えなくなってしまう「蒼空を行く零戦」の姿を、目に焼き付けましょう。

(文:咲村珠樹)