参加者が記念撮影できるフォトスペース

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福井県東部に位置し、「越前の小京都」と呼ばれる大野市で2016年5月22日、「第52回越前大野名水マラソン」が開催された。種目はハーフ/10km/5km/3 km/2 kmに分かれ、過去最高の4965人がランナーとして参加した。ハーフ男子39歳以下は、会社員の河原井司さん(29)が1時間11分7秒で優勝した。またハーフ女子39歳以下では、会社員の佐藤直美さん(38)が1時間26分16秒で1位の栄冠に輝いた。

越前大野名水マラソンは、一般参加費が2500円(傷害保険料込)と良心的な設定で、コース沿線の住民がボランティアとしてランナーを温かくもてなす。

さらにこの大会を特徴づけているのはユニークなチャリティ制度だ。ランナーが1キロ走るごとに10円を、東ティモールの水環境整備の支援のために寄付することになっている。今大会の参加者の合計走行距離は4万9504キロに達し、これによって49万5040円の寄付が決まった。

「水のまち、大野」と東ティモールを結びつけるマラソン大会

大野市は15年5月から、まちの財産でありアイデンティティでもある「水」をテーマにした「Carrying Water Project(キャリングウォータープロジェクト、以下「CWP」)を展開している。

本大会は歴史の長い市民マラソンだ。「大野を走ると、世界に水の恵みが広がっていく」というコンセプトを掲げることで、イベントのさらなる発展を図るとともに「水のまち、大野」を世界に向けて発信していく。

今回の寄付先に選ばれた東ティモールは、2002年にインドネシアから独立したばかりの新しい共和国だ。独立までの紆余曲折は「東ティモール紛争」として歴史に刻まれている。独立後も政治の混乱は続いた。石油・天然ガスに恵まれているものの、国民の約37%が1日1.25ドル以下で生活する厳しい状況が続いている。

日本政府は1999年から同国の主要都市の上下水道復興支援を行っている。一方、大野市の支援の対象は山岳地帯。山の湧き水を水道管で麓(ふもと)まで引いてくる「重力式給水システム(GFS)」を設置することで、6つの学校と地域に水を供給する計画だ。寄付金は日本ユニセフ協会を通じて重力式給水システムの設置費用の一部に充てられる。