【前園真聖コラム】第088回「サッカーのビデオ判定は救世主なのか?」

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先日、サッカーのルールの適用が改定され、ビデオ判定が試験的に導入されることになりました。日本でも来年6月以降の導入が検討されています。「もっと早く導入してほしい」という声が寄せられていますが、これでサッカーの魅力がますますアップする!……のでしょうか?

今のところゴールやPK、退場、その他処罰対象者の間違いなどに使われるようです。もしも見返す必要がある場合、「ビデオアシスタントレフェリー」と主審が話し合って主審が決めるとのことです。

はたしてプレーヤーはこのシステムを喜ぶのでしょうか。そして観客はどうなるのでしょう。

確かに相撲や野球ではビデオ判定が取り入れられています。ただ、相撲も野球も取り組みやプレーは短時間で切れて、リセットされます。その中で確認作業が行われるのはスムーズでしょう。

ですがサッカーでそういうシステムが導入されるのなら、どうなるのでしょう。確認の間、選手はずっと立っているのでしょうか。観客の人もそれまでの喧噪が静まり、判定を固唾を呑んで待つのでしょう。

そのスピード感が僕はあまり馴染まないような気がします。正直に言うと、イメージできません。ボールがゴールに入ったか判定する「ゴールラインテクノロジー」は1秒以内に主審に通知しますが、ビデオ判定ではそんなに早く判断できないでしょう。

確かに僕も現役時代に小さなものから大きなものまで誤審にあってきました。でも、それは人間が判断することだから仕方がないし、そう割り切った中でプレーする大事さもわかっていたつもりです。

何より、誤審が自分に不利に働くこともあれば、有利にとってもらうこともあるのです。平してみれば、だいたい同じぐらいかな?

実際は始まってみて、どれくらいスムーズに運用されるかどうかで、このシステムが残っていくかどうか決まるはずです。だからその結果を待たなければいけないのですが、今のところ僕は大きな期待を持って、この「ビデオアシスタントレフェリー」システムを考えられません。