あなた仕事は大丈夫?

写真拡大

「メタボリックシンドローム(メタボ)」の有病率は仕事によって大きく異なり、「建設業」「運送業・郵便業」「鉱業・採石業」の人は要注意――そんな分析結果が、福島県立医科大学 医学部医学科 衛生学・予防医学講座の研究者らによって発表された。

メタボリックシンドロームは、内臓肥満に高血圧や高血糖、脂質代謝異常が組み合わさり、動脈硬化性疾患の発症リスクが高い状態のこと。日本では、ウエスト周囲径(おへその高さの腹囲)が男性85センチ、女性90センチ以上、高血圧、高血糖、脂質代謝異常の3つのうち2つに当てはまると、メタボリックシンドロームと診断される。

研究は、自前の健康保険組合を持たない企業が加入する「全国健康保険協会」のデータベースから、福島県内で健康診断を受け、メタボ診断のためのウエスト周囲長、血圧、血糖、血中脂質などの結果が得られている35〜75歳の男女12万人のデータを分析した。

業種は、調査票への回答内容を基に、公的な統計での産業分類である「日本標準産業分類」による18業種に分類している。

分析の結果、有病率が高い業種上位3種は「運送業・郵便業」25.7%、「建設業」21.0%、「鉱業・採石業」20.5%。低い業種は「医療・介護」8.7%、「公務」11.4%、「娯楽業」「飲食店・宿泊業」12.1%となっていた。

男女別に比較すると、男性では「建設業」「運送業・郵便業」「学術研究、専門・技術」「協同組合」の4つの業種、女性では「医療・介護」「協同組合」の有病率が高くなっている。

特に、「運送業・郵便業」の男性は他の業種に比べ、ウエスト周囲長の異常、高血圧、耐糖能異常、脂質異常症の有病率も高く、メタボリスクも非常に高い傾向を示していたという。

なお、今回の研究は業種別の傾向を分析したもので、業種別のリスク因子の詳細などについては調査されていない。発表は、2016年4月15日、オープンアクセスの米科学雑誌「PLOS ONE」に掲載された。

参考文献
Prevalence of Metabolic Syndrome and Its Components among Japanese Workers by Clustered Business Category.
DOI: 10.1371/journal.pone.0153368 PMID: 27082961

(Aging Style)