中国人観光客の増加に伴い、近年日本国内では彼らと現地の商業者や市民との間で様々なトラブルが発生、問題視されてきた。しかし、その衝突ぶりも当初に比べるとかなり落ち着いた感がある。中国メディア・中華網は19日、「日本人はどうして日本人観光客の『欠点』について、善意をもって理解できるのか」とする記事を掲載した。(イメージ写真提供:(C)yokokenchan/123RF)

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 中国人観光客の増加に伴い、近年日本国内では彼らと現地の商業者や市民との間で様々なトラブルが発生、問題視されてきた。しかし、その衝突ぶりも当初に比べるとかなり落ち着いた感がある。中国メディア・中華網は19日、「日本人はどうして日本人観光客の『欠点』について、善意をもって理解できるのか」とする記事を掲載した。

 記事は、中国人観光客の増加に伴い、日本国内では各種の不満が生じている一方で「香港のような大陸人観光客排斥運動は起きない」と説明。日本人は中国人観光客に対して歓迎一辺倒な状況であり、中国人観光客に「まるでわが家にいるような感覚」を持ってもらう方法を考えていると紹介した。そして「日本人がこれほどまでに中国人観光客を歓迎し、中国人観光客の欠点を許容する理由は、いくつかの原因にまとめられる」としている。

 まず、今や世界的に有名となっている日本の「お客様は神様」という精神の徹底ぶりについて言及した。また、日本文化に存在する「もてなしの心」の伝統を挙げ、集団文化を特徴とする日本における「奪い合いや独占ではなく、シェアを強調する『和』の精神」の表れであると解説。この精神が商業社会に入り込み「相手の立場を考え、相手を喜ばせると同時に、もてなす側も満ち足りた喜びを得る」という美学が生まれたとした。そして、日本人はこの伝統的美学に反するような「客の様子を見て、出す料理を変える」といった態度を取ることはない、と論じた。

 さらに、日本人は中国人の思わしくない行為に対して批判一辺倒になるのではなく、「どうしてそうなるのか」を理解することに努める傾向があるとも説明。トイレの使用済みペーパーを流さずにゴミ箱に捨てる問題を例に出し「便器が詰まるのを恐れて流さず、個室にゴミ箱がないから外のゴミ箱に捨てる。それは悪意ではなく、むしろよい心掛けなのだ」といった理解がなされるとした。

 総じて、日本人の「おもてなし」精神の崇高さを高く評しているような、日本人からしてみれば実に気持ちのいい内容の文章である。しかし文章は、日本人が自分たちから見てマナー違反と見なすような行為をする中国人観光客に対して理解する努力を払う、もう1つの大きな理由を見落としている。それは、中国人観光客が日本の商業界や観光業界を大いに潤わせるという経済的な理由だ。やはりこの「切実」な点にも少なからず触れておかなければ、いささか「神話」めいたリアリティに欠けた印象になってしまう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)yokokenchan/123RF)