19日、中国の多数の都市で不動産価格の下落をきっかけにした訴訟が激増している。開発業者と買い手の双方が責任のなすり合いをしている。

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2016年5月19日、中国の多数の都市で不動産価格の下落をきっかけにした訴訟が激増している。中国紙・参考消息(電子版)が伝えた。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、買い手側は不動産購入時の契約にあった設備が未完成だとして解約解除を訴えているが、開発業者側も価格が大幅に変化した場合に代金を返還する約款の適用を地方政府に訴え出ており、双方が責任のなすり合いをしている。

計画経済から市場化が進められて数十年。取引上の紛争は起きているが、政府が調停による解決を奨励してきたことから訴訟に発展するケースは比較的少なかった。しかし、不動産価格が急激に落ち込んだことで、法的手段に訴える必要が出ていると認識する人が増えている。

ある法律事務所は、「訴訟の増加は経済の現状を映し出している」と指摘する。浙江省寧波市のある不動産開発会社は、同省寧海県国土資源局の地方政府を相手に、損失や返還の利息などの費用として総額17億8000万元(約299億円)の支払いを求めて起訴。県国土資源局は「市場が低迷する中、なんとか損失を取り戻そうとしているのだろう」としている。

不動産がらみの訴訟は次々に起こされている。深センや上海など比較的状況のいい都市の市場にまで影響を及ぼしており、市場が混乱する中で詐欺まがいの行為も横行している。(翻訳・編集/岡田)