潘文忠・教育部長

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(台北 21日 中央社)20日の民主進歩党(民進党)・蔡英文政権発足に伴い、教育部長(教育相)に就任した潘文忠氏は21日、中国国民党・馬英九政権時代に同部が改訂した「課程綱要」(課綱、日本の学習指導要領に相当)を廃止する行政命令を近日中に出すと発表した。

2014年1月に行われた改訂では、公民や歴史の教科書で、戦後長らく続いた政治弾圧「白色テロ」に関する記述の削除や、「日本統治時期」から「日本植民統治時期」への変更、中国大陸とのつながりを強調する内容の充実化などが決定。当時野党だった民進党や民間団体が抗議を行っていた。

改訂に反対する動きは中高生にも波及し、施行直前の昨年7月末には、撤回などを求める生徒が教育部の敷地内に突入する事態にまで発展。約1週間にわたり抗議の座り込みが続けられた。

潘氏は、課綱の改訂は手続きに問題があり、関与したメンバーも偏っていたと指摘。早期廃止を約束した。

改訂版と旧課綱版のどちらの教科書を使うかは各学校の判断に委ねられているため、教育部は今年9月からの1学期に限り、改訂版の使用を許可している。ただ、2学期目以降は旧課綱版の使用が義務付けられる。

また、潘氏は2018年に導入予定だった新課綱について、更なる検討が必要だとして社会科に限って2020年に延期する考えを示した。

(余暁涵、陳至中/編集:杉野浩司)