連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)第7週「常子、ビジネスに挑戦する」第41話 5月20日(金)放送より。 
脚本:西田征史 演出:大原拓


「一日三回毎食後です(歯キラン☆)」
常子(高畑充希)、鞠子(相楽樹)、美子(根岸姫奈)、三人姉妹が力を合わせて、練り歯みがきに最後のひと手間を加える。それはまるでウェディングケーキ入刀のような神聖な儀式のようにも見えた。
語り(壇ふみ)が、やがて彼女たちは力を合わせて事業をやっていくことになると匂わせる。
こうして歯槽膿漏予防の練り歯みがきが完成!
成功を牛乳で乾杯する三姉妹。牛乳にたくさん含まれるカルシウムも歯には良いとされる。なぜか、歯の大切さを強調する「とと姉ちゃん」。
家族でドラマを見ていたら、お子様に歯を大切にしようねという教育ができていい感じだ。
もしくは、高畑充希、歯みがきのCMでも狙っているのか。例えば、「マッサン」でウイスキー職人を演じていた玉山鉄二はそれが縁だと思うが、現在、ニッカウヰスキーのCMに出ている。
なんてうがった見方はともかくとして、鉄郎(向井理)があっという間に事業に行き詰まってしまい(赤いシャツからまた地味なシャツにわかりやすく逆戻り)、常子は助けようと、森田屋の弁当に歯みがきを添えることに。
最初は渋っていた宗吉(ピエール瀧)だったが、鉄郎に弱みを握られてしまい承諾。
この時の女将さん照代(平岩紙)の睨み力がすごい。
消臭製品のCMでも、汚れて帰ってくる夫や息子たちに睨みを効かせていて、しっかり者のお母さんキャラがすっかり定着している平岩。引きで画面の端っこに映っている時もかなりの眼力を発していた。さすが舞台女優。
ピエール瀧は、片桐はいりの発声にも負けない大きなよく通る声でごまかす。さすがミュージシャン。
東堂チヨ役・片桐はいりは、今回は「ロミオとジュリエット」の、ロミオでもなく乳母でもなくジュリエットの台詞を読んでいた。
「ロミオとジュリエット」の日本初演は1904年(明治37年)、ただしこれは、日本に置き換えた翻案もので、1914年(大正3年)に坪内逍遥が翻訳したものが上演された。「とと姉ちゃん」は目下昭和11年設定で、その当時、東堂先生が読んでいたのはおそらく坪内逍遥訳であろう。
片桐はいりと「ロミオとジュリエット」に関しては、37回のレビューをご覧下さい。
(木俣冬)