「はい」

「なるほどね。それはすごいね。でもね、僕が言いたいのは『動物の力』であって動物そのものでは無いんだよね」

「そうだったんですね」

「うん。言葉足らずだったかも知れないね。今度からは気をつけてね。ハトは僕が逃がしておくから。あとは、ハトだとやっぱり力が弱いよね。もう少し強い風じゃないと涼しくないんじゃないかな?」

「わかりました」


「いやー、短期間でこれだけ言う事を聞くハトを調教した手腕は見事ですね。我が社にも是非とも頂きたい人材です。ただ、ハトだとエサ代もかかりますし、調教する人的コストを考えるとあまりコスパが良いとは言えませんね。その点カモメファンなら省エネのDCモーターと特殊形状の羽根で省エネを実現しています。オススメです!」








「ウルせえーーーーーー!」


「なるほど!流石にこれだけ大きなプロペラですと大きな風力が生み出せますね。ただし、気を付けて頂きたいのが、基本的に強い風を起こすと騒音も大きくなる、という事ですね。これだけの暴風と騒音の中でグッスリ眠れる人が居たとしたら肝っ玉の強い、良い営業マンになるんじゃないでしょうか。是非、我が社に頂きたい人材です!」




秘書「ウルさくない、静かなモノも作ってみました」






「なるほど、これはよく作りましたね。カモメファンは羽根の内側ではなく、外側で風を起こす事によって静かで遠くまで届く風を実現しています。この千手観音のようなミニ扇風機も外側に扇が配置されているので理に適ってますね」



そしてそれを図に現したものがこちらだ。
羽根の内側は気流を乱すため、風にバラつきが出てしまう。
外側から風を起こす事によって気流を整える作用があるのだ。




秘書は更にたたみかけるように新しい商品を持ち込む。







二つの意味で涼しい、ホラー扇風機である。

「いやー、こう来ましたか!なるほど!精神的に冷やすタイプの扇風機ですね!いやー、これは盲点だったなー!是非、我が社の扇風機の来期のラインナップの候補に入れたいと思います!この扇風機の権利はいくらで売って頂けるんでしょうか?」



社長「あのね、怖いから」

「肝が冷えるかと思いまして」

「肝は冷えるかも知れないけど心臓にはあんまり良くないよね」

「そうなんですね。実は肝が冷えるタイプのものをもう一つ用意してしまっておりまして……」

「ちなみにどんなの?」



秘書「こちらは、文字が浮き出る特殊なライトをつけた扇子なのですが、これで仰ぐと肝が冷えるかと思います」





社長「なるほど。ヌケゲと書いて『抜け毛』ね。僕が一番苦手なものだもんね」

「はい」



「馬鹿にしてんのかーーーーーーー!」

「いえ、決して」



「もうね、いいよ!君に頼んだのが間違いだったかも知れない!やわらかい、遠くまで届く風については諦めるから!もういい!」

「まだ試してないものが、もう一つだけあります」









「ちょ、ちょっと、急になんだね!そんな色仕掛けで今までの失敗が帳消しになると思ってるのか!もう良い!下がりたまえ!」




秘書はすっかり落ち込んでしまった。
自分なりにカモメファンを再現するために一生懸命やったのに、社長は評価してくれない。

元はと言えば社長が「既製品が嫌だ」なんていうワガママを言い出したからこんな目に遭うのだ。最初からカモメファンを使っていればこんな苦労はせずに済んだはずだ。



そして失意の元、秘書は社長のそばから去ってしまう。



置手紙と、カモメファンを置いて。







「社長へ 今までありがとうございました。ドジな私よりも、このカモメファンがあれば大丈夫だと思います。髪が生えますように、遠くから祈っています 麗子」





こうして既製品を嫌った社長だが、結局は秘書の残していったカモメファンを使う事にした。



寝苦しそうな顔も、すっかり柔らかくなった。



寝るときにエアコンの冷気は苦手、という社長のような人にもカモメファンはオススメだ。



カモメファンは「弱にしても風が強くてストレスになる」という扇風機にありがちな問題も無く、静音性の高い、やわらかい風を遠くから届けてくれる。これによって社長は快適な夏を過ごす事が出来たのだ。



やさしい風が、ドジだがやさしかった秘書を思い出させる。
社長は、「謝って、秘書に戻ってきてもらえないかな」と思った。

■関連リンク
【公式】真面目にカモメファン情報をチェックする
【動画】カモメファンの凄さを2分で理解する
【購入】ツベコベ言わずに、最初からカモメファンを使う



提供:全力コラボニュース(livedoor×カモメファン)
出演:華井二等兵、緒方有里沙、鈴木咲、ジョリー惑星、リ&リッキー 執筆:ヨッピー
小道具制作:マンスーン、大山大介 演出:地主恵亮 進行:鈴木愛美 撮影:横山マサト
協力:エスピーボーン 企画:谷口マサト