『機動戦士ガンダムTHEORIGIN? 暁の蜂起』 (C)創通・サンライズ (C)TAMURA SHIGERU 2016

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【週末シネマリサーチ】後編
〜意外なところにヒットの秘密が!〜

(前編「“是枝ブランド”はジワジワ浸透」より続く)

◆期待作には、有望若手共演で
暴力をテーマにした衝撃作がそろい踏み

△【8位予想】『機動戦士ガンダム THE ORIGIN III 暁の蜂起』
安彦良和がコミカライズした「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」の劇場公開版アニメーション映画。シャア・アズナブルとセイラ・マス兄妹の過去を描いたシリーズ第3作目となる。

第1弾『青い瞳のキャスバル』は全国13スクリーンという小規模公開ながら、初週土日動員5万6000人を記録し7位、第2弾『哀しみのアルテイシア』も全国15スクリーンながら、初週土日動員4万2000人を集め10位にランクイン。

本作も全国15スクリーンで2週間限定公開。来場者プレゼントとして、数量限定で安彦良和総監督描き下ろしのミニ色紙や、『THE ORIGIN II』コマフィルムと6月25日公開の『機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY』のセレクションフィルム(全4種)が用意されている。また本作の前売り券には、第1弾としてペットボトルホルダー、第2弾として劇場限定でFW GUNDAM CONVERGE シャア専用ザクII フル武装[劇場限定メタリックVer.]が特典として付いており、購買意欲をそそられる。過去2作品以上の集客を見込めるだけの条件はそろっている。

【注目シネマ】
*『ディストラクション・ベイビーズ』
『NINIFUNI』などで世界的に注目を集めている真利子哲也監督が、柳楽優弥、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎ら若手注目俳優たちを迎えて撮った青春群像劇。愛媛県の港町を舞台に、若者たちの不条理な怒りや葛藤を描く。

“若手実力派”と呼ばれる俳優たちが揃った魅力的な作品。公開時の上映館数は20館弱と非常に少ないが、本作について俳優の山田孝之や綾野剛、黒沢清監督、熊切和嘉監督、大根仁監督、松江哲朗監督ら映画ファンから高い支持を受けている人々から絶賛の声が報じられ注目度は日増しに高まっている。公開後、大きく広がっていく予感がする映画だ。

*『シマウマ』
小幡文生の同名バイオレンスコミックを映画『探偵はBARにいる』シリーズの橋本一監督が実写映画化。依頼者から代理でターゲットに“殺す以上の絶望”を与える回収屋という仕事をテーマに、闇の世界で繰り広げられる人間ドラマを描いている。主演のドラに、戦隊シリーズ『獣電戦隊キョウリュウジャー』の竜星涼、アカ役に子役から活躍している須賀健太ほか、日南響子や加藤雅也、福士誠治らが出演。

こちらも公開時は10館強と小規模でのスタートだが、原作は“絶対読んではいけない”とキャッチフレーズがつくなど、衝撃的な作品として認知度は高い。漫画の残酷な描写はできる限り作品内に落とし込むということでスタートした企画だけに、そのセンセーショナルな内容にどういった反応があるか興味深い。

*『ガルム・ウォーズ』
押井守監督が、構想15年をかけて映画化したファンタジー作品。全編をカナダで撮影し、出演者もすべて外国人。戦いの星・アンヌンを舞台に、空の部族、陸の部族など3つの部族が覇権を争う姿を描く。

押井監督は近年、実写映画を撮る機会が多いが、人気アニメ『機動警察パトレイバー』を実写化した映画『THE NEXT GENERATION パトレイバー』(15年/松竹)が、週末動員数ランキングで12位になった実績がある。本作は約30館弱での公開となるが、押井ファンは多く、初週での動きには注目が集まる。(文:磯部正和/映画ライター)

磯部正和(いそべ・まさかず)
雑誌の編集、スポーツ紙を経て映画ライターに。基本的に洋画が好きだが、仕事の関係で、近年は邦画を中心に鑑賞。本当は音楽が一番好き。不世出のギタリスト、ランディ・ローズとの出会いがこの仕事に就いたきっかけ。

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