この建築は「スカシカシパン」にインスパイアされている

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自然の生物から着想を得た仮設パヴィリオンを毎年つくっているシュトゥットガルト大学のチームが、今年はウニの一種である「スカシカシパン」から学んだ建築物をつくった。

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2/8合板でできたパーツ151枚を縫い合わせた構造だ。

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3/8ロボットが合板を縫い合わせた。

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4/8縫い目の様子

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5/8パーツは最後に人間によって縫い合わされた。

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6/8パーツは3.5mmと薄いが、スカシカシパンのように二重構造になっている。

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7/8このことで、パヴィリオンは素材が少ないにもかかわらず強度が生まれている。

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ウニの一種である「Sand Dollar」(「タコノマクラ目のスカシカシパン)から建築家がインスピレーションを得るなど、考えにくいことだ。しかし、シュトゥットガルト大学のデザイナーやエンジニアたちによると、内部に空洞をもつこのウニは、制作や建築にとって魅力的な素材だという。

シュトゥットガルト大学でコンピューターデザイン研究所を率いるアヒム・メンゲスと、建造物及び構造設計研究所を率いるジェイ・ニッパーズは、毎年チームメンバーと協力し、自然の生物から着想を得て斬新な手法を用いた仮設パヴィリオンをつくり、技能の領域を広げている。

昨年はミズグモにヒントを得た。その前の年は甲虫だ(文末にそれぞれの動画を掲載)。

スカシカシパンを2つに割ると、2層になった骨格が現れる。それぞれの部位を線維膜がつないでおり、堅いがフレキシブルな殻を形成している。メンゲス氏とチームは、合板を用いてこの構造を模し、堅いけれど比較的簡単に曲がって複雑な形をつくることができるようにした。

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Sand Dollar(スカシカシパン)の内部構造。

151に分かれたパーツの1つひとつは、3枚のブナ材を重ねてベニヤ板状にしたものでつくられている。通常は型や接着剤を使い、形を保つために強い圧力をかける必要があるが、チームのメンバーは、木の板をたわませ、ロボットを使って縫い合わせた。

ネジではなく針と糸で縫い合わせることにより、気温や湿度の変化による伸縮に強い構造となっている。

それぞれのパーツの端はぎざぎざにして、せん断荷重に耐えられるようにしている。また、繊維でできたテープをつけて、引張荷重がかかっても形を保てるようになっている。

木のパーツは厚さわずか3〜6mmだが、ループ状にした2層構造が最大の強度を引き出す。これがこのパヴィリオンで最も重要な点だ。多くの材料を使わなくても、木のコンポーネントが強度をもつようにしているのだ。

「素材を信じられないほど効率的に使った建築技術です」とメンゲス氏は言う。スカシカシパン同様、このパヴィリオンの曲線でできた各部分は少しずつ違っている。ふたつの層の間にできた空間も異なる。空間が大きければそれだけコンポーネントは安定し、パヴィリオンの形が最適化される。

これまでのところ、この技術は仮設の建築物に最も適しているが、メンゲス氏によれば、恒久的な建物にも簡単に使えるという。ただし、全体を乾いた状態にしておくための「皮膚」をつけなければならない。できれば透明な素材を使って、このハチの巣のような美しい模様が隠れないようにしたいところだ。