Google、AIが介助するチャット『Allo』と低速回線でも高画質なビデオ通話『Duo』を発表。『Hangout』も存続

写真拡大

 
Google I/Oより。Googleが新しいテキストチャットアプリAlloと、ビデオ通話アプリDuoを発表しました。AlloはAIアシスタントを搭載しており、チャットの入力内容によって自動的に相手に返答文例を提示したり、食事の相談をすれば近場のレストランを示したりします。一方、Duoのほうは通話開始前の呼び出し段階から相手に映像が伝わるため、より自然な会話の導入が可能。、また低速回線でも720pの高画質で映像を送れます。いずれも会話・通話を始めるには電話番号を使用します。

テキストチャットアプリ『Allo』

 
テキストチャットアプリAlloの特徴は、Google AssistantのAIによる自動応対機能「Smart Reply」搭載によって会話をスムーズにしてくれるところ。

たとえば、相手が質問を投げかければ、それに対する返答の候補を例示してくれるため、ユーザーはそれを選ぶだけで回答できます。もちろん自分の言葉で伝えても問題ありません。この機能は相手が投稿した写真を解析し、返答のためにそれを褒める言葉まで例示してくれます。

また会話の中で食事に行くことになれば、Googleお得意の検索機能が使えます。たとえばイタリアンの店を尋ねることで適当なお店を検索、紹介してくれたりもします。
 こういった仕組みは、チャット中の会話で投稿された写真などをGoogleのサーバーが裏でAI解析していることで実現されています。つまり使えば使うほどその精度は上がっていく可能性があるということです。使い始めは互いにAIが用意した返事を投げ合って微妙な雰囲気になるかもしれませんが、こなれてくればユーザーの言い回しなども学習し、ほとんどAI同士が会話していても互いに気付かないなんてことも起こるかもしれません。

そのほか、ユニークな機能としては小さな声や大きな声をテキストチャットの中で表現するための、文字サイズの調節機能も搭載されました。

ちなみにAIがチャットに絡む機能としてはFacebook MessengerのChatbot機能があります。こちらは企業の窓口応対をAIが担当するような用途を想定していました。同じAIでも使い方で大きくイメージが変わるものです。

【ギャラリー】Google Allo (22枚)

ビデオ通話アプリ『Duo』

 
Duoの特徴は、低速回線での利用でも720p画質で1対1のビデオ通話が可能なところ。LTEなどのモバイルネットワークとWiFi環境のシームレスな切り替えにも対応しています。このからくりにはGoogleがオープンソース化したリアルタイムコミュニケーション用API「WebRTC」や、トランスポートレイヤーのプロトコル「QUIC」が使われているとのこと。
  
見た目に大きな特長は、通話を開始するときに相手先の画面に先に映像を表示する「Knock Knock」機能。相手は通話に出る前から映像で発信側の人とその雰囲気を知ることができ、会話の最初から「場の雰囲気」に話を合わせることができます。

とはいえこの機能、込み入った話題のときはかえって逆効果となりそうな気もします。まあそこは他にもたくさんあるコミュニケーションツールをユーザーが自分で使い分ければいいことなのかもしれません。

AlloとDuoはAndroidおよびiOS向けアプリとして、いずれもこの夏ごろ正式公開の予定です。

『Hangout』も開発を継続

なおGoogleはこれまでテキストチャットおよびビデオ通話アプリの役割を担うHangoutを提供してきました。そのHangoutを2つに分けて大幅に機能を強化したようなAlloとDuoが発表されたいま、兄貴分であるHangoutのゆく末を心配する声もチラホラ聞こえます。

しかし、GoogleはHangoutもこれまでと同様に開発を続ける意向を示しています。Hangoutは、グループでチャットやビデオ通話が可能という重要な利点から、業務での活用も盛んです。今後は、どちらかと言えばプライベートな利用シーンにはAlloとDuo、ビジネスやグループでの会話にはHangoutという棲み分けがなされていくことになりそうです。

「はやく出てー」