近年の中国製といえば「安かろう悪かろう」という評価が一般的だ。だが古代中国には「匠の精神」が存在し、多くの製品が世界中で珍重されていた。中国産の品はシルクロードを通って中東や欧州へと運ばれ、重宝された。また、日本でも唐物と呼ばれ、日本国内の製品よりも高級な製品と認められ、一部の有力者だけが所有できるものだった。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 近年の中国製といえば「安かろう悪かろう」という評価が一般的だ。だが古代中国には「匠の精神」が存在し、多くの製品が世界中で珍重されていた。中国産の品はシルクロードを通って中東や欧州へと運ばれ、重宝された。また、日本でも唐物と呼ばれ、日本国内の製品よりも高級な製品と認められ、一部の有力者だけが所有できるものだった。

 現在での中国の博物館では中国の先人たちが作ったすばらしい国宝級の品々を見ることができるが、現代の中国にはこのような品を造れる技術を持つ人はどれだけいるだろうか。

 香港メディアの鳳凰網は、「中国発祥の匠の精神は何処へ行ったのか」と題して、古代中国で見られていた匠の精神が失われた現状と、中国以外の国で見られる匠の精神を紹介している。

 記事は冒頭、近年多くの中国人が「日本の温水洗浄便座や紙おむつを購入しているのは、愛国心のなさや外国に媚びているのが原因ではない」と指摘し、日本製品などに「匠の精神」が存在するためだと指摘した。

 さらに、日本が戦後の焼け野原から急速に復興し、大きな発展を遂げることができたのは「匠の精神」によって日本製品の品質を向上させたことも理由の1つであると指摘。細部にまでこだわり、完ぺきを目指して常に改善を続けることで日本製品は国外で大きなシェアを獲得し、利益をあげることができたと指摘し、「匠の精神」は今では日本人全体に浸透していると論じた。

 中国で不動産バブルが生じていると指摘されて久しい。不動産に限ったことではないが、中国では大企業であっても財テクによって安易に儲けようとする姿勢が見られる。だが、中国経済の鈍化にともない、不良債権も急増しており、借り入れた資金を投資に回して、回収できなくなった事例も増えているようだ。

 記事は、中国企業は安易な財テクによって儲けようとするのではなく、生業に没頭し、完全さを追求することで生き残ることの大切さを説いている。現在の中国にも「匠の精神」を持つ企業や人材がどれだけいるのかは不明だが、中国経済が危機を迎えた場合、「匠の精神」を持つ企業だけが生き残れるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)