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肌年齢、アンチエイジング、しわ・シミの除去……、年齢を映す鏡とみられる「肌」のケアは、特に女性向け化粧品では主役級の目的になっています。睡眠や食事が乱れがちなクリエイターにとっても気になる肌のコンディションですが、そんな肌のお手入れについて、何か「秘訣」は存在するのでしょうか。

この連載では、忙殺され身体を酷使しがちなクリエイターが「健康的に創り"続ける"」ための知識を公開。敷居が高いイメージになってしまった「健康」を広く手の届くものにすべく活動されている鍼灸師・若林理砂さんが、忙しいクリエイターにもできる「健康への第一歩」につながるエピソードを語ります。第19回は、今回は”肌年齢”が実年齢より低い若林さんの実体験に引き寄せて、普段のお手入れについて語っていただきました。

若林理砂
1976年生まれ。鍼灸師・アシル治療室院長。高校卒業後に、鍼灸免許を取得し、エステサロンの併設鍼灸院で、技術を磨く。早稲田大学第二文学部卒。2004年、アシル治療室開院。著書に「養生サバイバル」「安心のペットボトル温灸」など。好きな漫画/アニメは「進撃の巨人」「FSS」「おそ松さん」。一昔前は腐っていました。「どの宮崎アニメにも必ず出演している」顔立ちといわれています。夫はクーロンズ・ゲートの人。TwitterID:@asilliza ☆

テーマが肌のお手入れということなのですが、特に女性にとって、この「手入れ」はメイクアップと表裏一体ではないでしょうか。

毎日つけて、落として、つけて、落として……体調やスケジュールに関わらずこのルーチンに縛られている方、特に働き盛りの人には多いのでは。そんな時、「塗らない」日を作れるような肌コンディションだったらいいと思いませんか?

○「塗らない」という選択肢

ところで、この間、これから出るとある書籍の撮影がありまして。初めて「ヘアメイクアーティストさん付きの撮影」というものを経験しました。

それ以前に一度、家族写真の撮影でヘアメイクしてもらったことはあったのですが、顔にはしっかりファンデーションを塗ったうえ、 髪の毛を巻いてフワッとされたりもして、写真の出来上がりは「何だかきれいなんだけど、いつも の私とは違う」感じ。なので、今回の撮影もそんな感じにされるのかなと思っていました。

スタジオに到着し、名刺交換。その流れでカメラマンさん(女性)に「先生おいくつ? 」と聞かれました。「今年で40!」と答えると、「え、じゃあずいぶん肌が若いわ」とひとこと。モデルさんを見慣れているカメラマンさんに褒められたんなら、本当だろう……とちょっと嬉しくなりつつ、ヘアメイクさんと会話しながらメイクを施されました。

そうしたら、メイクさんが「うーん、突然変身しちゃっても、先生のファンの方びっくりしちゃいますもんね!」とおっしゃって、撮影前に思っていたような厚い化粧は一切されませんでした。

なんと、顔はフェイスパウダーを軽く刷毛で載せただけで、ファンデーションなどは一切塗らなかったのです。その他も、グロスを少し唇に乗せたくらいで、髪は巻いたりせず、ワックスで流れを整えておしまい。そうして撮られた写真はとてもわたしらしく、それでいていつもよりきれいに写っていてびっくり。撮影前に、「先生だったら、塗らなくても全然イケます!」と太鼓判を押していただけたのも嬉しかったのですが、厚い化粧をしなくても、素敵に撮っていただけるんだと感動しました。

ちょっと長くなってしまいましたが、撮影に限らず、日常生活でも「塗らない」という選択肢を使える肌って、やっぱりいいと思うのですよ。ベースメイクなしで、ポイントメイクで華やかにできるのなら、朝の時間もずいぶん楽になりますし。

○「塗らない」でもいられる肌のお手入れ方法は?

で、だ。そんな私の肌を作っているのは特別なスキンケアじゃなくて、生活習慣そのものなんです。食事内容・睡眠・適度な運動。そういうものを毎日ハンコで押したように続けています。その上で行っている「スキンケア」は、乾燥しないように保湿し、決して洗いすぎないこと。たったこれだけです。

紫外線対策に関して、よほど日差しが強いところに長時間いるときには日焼け止めを使いますが、それ以外の時はノーガードです。私は通勤に自転車を利用していて、これが朝晩それぞれ20分くらいの有酸素運動になっていますが、この時も紫外線対策はそれほどしていません。一般的なオフィスワーカーも、だいたいそのくらいしか日に当たらないんじゃないのかな。体内環境が良い状態だと過剰に日光に反応することもなくなりますから、日常的に日焼け止めを塗ったりしないのです。「私はすぐ黒くなってしまって……」という方は、もともとメラニンをつくる細胞が活発なタイプですから、パッケージに日常使いと書かれているような、ごく軽い日焼け止めを使うことで対応します。

また、乾燥対策にはホホバオイルか、サンホワイトという高純度ワセリンを利用しています。乾燥が強い季節はワセリン、そうでもない季節はホホバオイルです。メーカーはどこのでも構わないと思いますが、無印良品か生活の木が安いみたいですね。スキンケアに使うのはホント、これだけなのですよ。

洗浄剤は石けん一個だけ。これって、おそらく低刺激性のボディシャンプーで頭も体も洗えるヤツなら何でもいいんじゃないかと思っています。近所で買うのが難しそうだからまだトライしてないのですけれど。

皮膚表面の汚れなんて、ほとんどお湯で洗うと落ちてしまいます。だから、私自身は陰部・脇の下・あしゆびなど、雑菌が繁殖しやすいところだけしっかり洗浄剤で洗うようにしています。顔を含むそれ以外の部分の皮膚に関して、必要なのは洗いすぎないこと。ゴシゴシこすって洗いすぎると皮膚表面の角質層を荒らしてしまい、うるおいが逃げやすくなって、乾燥によってのかゆみを引き起こしたりします。

世の中にいろんな基礎化粧品や美容液、栄養クリームが存在していますが、あれらにはほとんど意味がありません。ものすごく高い美容液を買うくらいなら、そのお金でお野菜や果物を買いましょう。旬の野菜をたっぷり使った毎日の食事に勝る美容液はありません。

肌荒れやニキビ、くすみ、シミに苦しんでいる方ほど、「スキンケア」に力を入れがち。ですが、ケアだけで肌の悩みを解決するのは不可能なんです。お手入れやメイクはシンプルにして、生活習慣の立て直しをしてみるのが、肌を整える近道だと思いますよ。

(若林理砂)