17日、財新網によると、中国のセクシャル・マイノリティ(性的少数者。同性愛者や性同一性障害を持った人)の5%しかカミングアウトできない状況だという。資料写真。

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2016年5月17日、財新網によると、中国のセクシャル・マイノリティ(性的少数者。同性愛者や性同一性障害を持った人)の5%しかカミングアウトできない状況だという。

中国では2001年まで、「同性愛は精神異常」とされていて、現在でもオープンにしづらい状況が続いている。国連開発計画(UNDP)が17日に発表した中国のセクシャル・マイノリティに関する報告書では、学校や職場などで自分の性の認識をカミングアウトする人は5%前後とされ、家庭内でも15%ほどだった。

また、彼らに対する差別の状況も浮き彫りとなった。「家庭内」で差別を受けた人は56.1%で、「学校」は39.6%だった。「職場」は比較的低く約20%となっている。差別の形として主なものは、「言葉やしぐさ、印象を指摘される」「服装やしぐさを“改善”するよう迫られる」「言葉による攻撃を受ける」。家庭内ではこれに「異性との恋愛を勧められたり、強要されたりする」が加わる。こうした差別は一般に、カミングアウトした後により強くなるといい、中には病院に連れて行かれ、心理治療を受ける人もいるそうだ。

ただでさえ、次の世代の出産を急かすお国柄の中国。セクシャル・マイノリティの84.1%は家族のプレッシャーから望まぬ異性との結婚を選択している。恋人との形式上の結婚をしている人は13.2%で、海外で同性婚をする人は2.6%となっている。

しかし、報告書は「中国人の考え方に徐々に変化が起きている」とも指摘している。被調査者の70%が同性愛を病気であると考えることに否定的な回答をしており、およそ85%(セクシャル・マイノリティに限ると95%)が同性婚の合法化を支持している。このほか、80%(同90%)以上の人がセクシャル・マイノリティの権利を保護する法整備に支持を示している。一方で、大学でセクシャル・マイノリティについて学んだことがある人は10%程度であるなど、今後の国民全体の意識の改革や法整備への道のりは依然として険しいのが現状だ。(翻訳・編集/北田)