英女王が園遊会で中国・習近平一行は「とても失礼だった」との本音発言が映像公開された。(イメージ写真提供:日本経営管理教育協会。ロンドン・トラファルガー広場)

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■英女王の本音発言

 英女王が園遊会で中国・習近平一行は「とても失礼だった」との本音発言が映像公開された。

 英国のエリザベス女王が、2015年10月に同国を国賓として公式訪問した中国の習近平国家主席の一行について、「とても失礼だった」と発言する様子がテレビカメラのマイクに拾われ、映像とともに、英BBC放送などが報じた。

 中国外務報道官はこれについての記者団の質問に対して「習近平国家主席の訪英によって英中関係は黄金時代を迎えており、西側との政治関係の新たな模範である」とコメントするに止まった。内外のマスメディアからは、実利を重視するあまり、人権や安全保障問題を棚上げした英国の姿勢に疑問と批判の声があがっている。

■ロンドンではキャメロン首相の辞任を求めるデモが行われた

 パナマ文書の流失によって、英国のキャメロン首相も父親がパナマで開設したファンドに投資して利益を得ていたことが判明し、さらに母親からも、20万ポンドの贈与を受けていたことが明らかとなり、ロンドンでは1000人以上の市民が辞任を求めるデモを行い、キャメロン首相の人気が急落している。

 万が一、キャメロン政権が崩壊した場合、習近平氏はヨーロッパにおける拠り所を失ってしまうことになるだろう。中国が主導して立ち上げた、アジアインフラ投資銀行(AIIB)は、英国が参加を表明したから箔がついたようなもので、もし反キャメロンを掲げた政権が成立し、中国の人権問題や南シナ海での暴挙を問題視して英国がAIIBと距離を置くようなことになればAIIBは壊滅的な状況に陥ることになるだろう。

■習近平はソ連最後の指導者であるゴルバチョフと同じ運命を辿るか

 パナマ文書には習近平氏一族の名前も挙がっているところから中国は情報統制に神経をとがらせ、パナマ文書に限らず、習近平氏を批判するものはすべて閲覧禁止にする措置を強化しているようで、米紙タイムや英紙エコノミストも習近平氏に関する記事についてはWEBで閲覧不能となっている。

 確かに、反腐敗運動を全面的に推進している習近平氏自身が不正蓄財をしていたことになれば、民衆の反発は必至となるだろう。中国の外務省も、記者からの質問に対して「雲をつかむような質問には答えられない」とトボけるしかなかったようである。

 世界最強の戦略家エドワード・ルトワック氏は「習近平は中国共産党を改革しようとしているのだが、その向かう先には、党の崩壊が待ち受けている」と予見している。その訳は、反腐敗運動が、党を動かす「エンジン」そのものを取り除いてしまう運動でもあるからだというのである。

 毛沢東時代の「エンジン」はイデオロギーであった。ところが次の臂平時代には、そのイデオロギーが影を潜め、その代わりに共産党の「エンジン」になったのは、マネーであった。そして当然の如く、党内に汚職と腐敗が蔓延することになる。

 反腐敗運動によってその「エンジン」が取り除かれることになれば中国共産党はその求心力を失い弱体化していくであろう。エドワード・ルトワック氏は、習近平氏をソ連そのものを改革しようとして結局はソ連全体を崩壊させてしまったミハイル・ゴルバチョフ統治下におけるソ連の悲劇的な運命の二の舞になると予見しているのである。

■中国国営通信が習近平氏を「最後の指導者」とミス配信

 米国に拠点を置く中国のニュースサイト「多維新聞」などが報じたところによると、中国国営新華社通信が配信した記事の中で、習近平国家主席の肩書を「中国最高指導者」とすべきところ「中国最後の指導者」と間違え、訂正するミスがあったということである。今回のミスをめぐっては、習近平氏が全人代直前の2月に新華社などを視察し、共産党への絶対的な忠誠心を求めたことに対する「反発の表れ」との見方も広がっている。(編集者注:新華社通信の配信ミス報道は2016年3月13日に報じられたもの)

 ところが、一方では習近平国家主席が登場し、陽気なポップ音楽に乗って「第13次5カ年計画」を紹介する動画がネットに掲載され話題になっている。ラップ動画に乗せて笑顔を振りまく習近平主席に中国ネットユーザーは「詐欺動画を作る暇があったら仕事しろ!」と書き込んでいるそうだ。(執筆者:水野隆張・日本経営管理教育協会 編集担当:大平祥雲) (イメージ写真提供:日本経営管理教育協会。ロンドン・トラファルガー広場)