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 日本で初めてInstagramでカルーセルタイプのブランド広告を展開した企業をご存知だろうか? それが、通販コスメ・スキンケアのブランド「ライスフォース」を展開するアイムだ。いち早くInstagramにおけるブランド認知施策を行った同社だが、現在はDR広告を活用し、より直接的な購買促進に戦略をシフトしている。この変化はなぜ起きたのか。同社の川原光保子氏に詳しい話を聞いた。

■Instagramに与えた2つの役割

 株式会社アイムが展開する、通販コスメ・スキンケアのブランド「RICE FORCE (以下、ライスフォース)」は、新規ユーザーのほとんどをウェブ広告で獲得している。話題のチャネルやサービスはまず使ってみるという同社は、日本で初めてInstagramのカルーセル広告を出稿した企業でもある。販売促進部EC推進課でウェブマーケティング、ウェブ広告の運用と制作を担当する川原光保子氏にInstagram広告活用の詳細を聞いた。
株式会社アイム 販売推進部 EC推進課 川原光保子氏

――「ライスフォース」のマーケティング戦略において、Instagramはどのような役割を持っているのでしょうか?

川原氏: 2つの役割を持たせてスタートさせました。1つ目は、弊社の商品を知らない若いかたに企業や商品を知っていただくことです。というのも、当初はInstagramは若いユーザーが多い媒体だと考えていました。ライスフォースは高価格帯のスキンケアですので、お客様はある程度美容に投資をできる30代〜40代のかたが中心です。若いかたは価格帯で敬遠されがちということもあり、少しでも弊社の商品を知っていただくきっかけになればと考えたのです。

 2つ目が新しいクリエイティブを試す挑戦の場です。これまで弊社が勝ちパターンと認識していたクリエイティブは、写真よりもテキストのデザインを目立せ、商品価格や割引率を訴求する通販らしいものでした。そこから少しだけ卒業して、Instagramでは、別の方法論を用いたクリエイティブに挑戦しました。

■ブランド広告からDR広告1本にシフト

――Instagramは直接的な新規獲得というより、ブランド認知や定着を目的にされているということでしょうか?

川原氏:現在はダイレクトレスポンス広告(以下、DR広告)のみ行っています。当初はブランド認知を目的に、カルーセルタイプのブランド広告を展開しましたが、これもDR広告を見据えた出稿でした。

 タイムラインでお話すると、2015年9月にブランド広告を出稿し、その後、10月からDR広告に移行しています。ブランド広告では、商品がハワイのスパなどでも使われているという品質の高さを、ストーリーが感じられるように伝える方法をとりました(※編集部:クリエイティブの詳細はこちらの記事で紹介しています)。

 このブランド広告の制作過程でライスフォースとしてInstagramを介したアプローチ方法が固まったといえます。

――DR広告を開始するにあたり気を付けている点やこだわっている点は何でしょうか?

川原氏:ブランド広告では、ライスフォースのストーリーをお伝えできたことが大きかったと考えています。とはいえ、弊社は通信販売の企業ですので、美しさやストーリー性だけでは「買ってみよう」という気持ちにつながらないことは承知しています。

 この点も鑑みて、Instagramのクリエイティブでは、他の媒体で良く見かける「買っていただきたい!」が滲み出るクリエイティブではなく、瞬間的に「もっと知りたい」と思えるコピーやデザインを多く制作するよう努めています。

――従来のいわゆる広告バナーとは異なる手法をとられているのですね

川原氏:一見同じ作業ですが、意識の問題だと思います。また、無暗にテストしないよう、前もってパートナー企業さんと時間をかけて媒体の特徴を洗い出していたことが大きいと思います。

 運用軸もInstagramの役割もお互いに共有しているので、クリエイティブが大きくぶれることもほぼありません。担当のかたとはお互いに感覚を共有するためにに、可愛いと思ったものや素敵だと思ったものを頻繁にやりとりしています。

伊藤桃子(編集部)[著]