中国メディア・東方網は16日、初めて日本を旅行で訪れた中国人がその感想を綴った文章を掲載した。美しい景色やグルメに加えて、日本が持っていて中国には不足している大きな魅力を発見したという。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディア・東方網は16日、初めて日本を旅行で訪れた中国人がその感想を綴った文章を掲載した。美しい景色やグルメに加えて、日本が持っていて中国には不足している大きな魅力を発見したという。

 文章は、昨今の日本観光ブームや日本政府によるビザ緩和政策などによって「私の友人では多くの人が2、3度日本に行っている」と説明。そのうえで自身初めての日本旅行で感じたことを紹介している。

 まず中国の状況と対比する形で印象に残ったのは、タクシーだという。文章はこれを「雲泥の差」と形容している。東京・大阪・長崎とめぐる中で10回はタクシーに乗ったとのことで、「運転手が穏やかで老練」、「サービス態度が極めて誠意に満ちている。支払いが終わると頭を下げてお礼してくれる」、「車の中も外もキレイで、チリ一つ落ちていない。座席は真っ白で、足ふきマットすら汚れていない」という3点を特筆事項として挙げた。

 また、長崎で原爆の惨状を知るべく長崎公園の博物館に行こうとした際のエピソードも紹介。ホテルスタッフから教わった道順を進むも途中で道に迷ってしまったという。すると若い男性が決して流暢ではない中国語で「同じ方向ですから、一緒に行きましょう」と言ってくれ、目的地まで連れていってくれた。男性が元来た道を戻りはじめたのを見て、「この人は同じ方向に行くのではないのに、わざわざ私を案内してくれたんだ」と強い感銘を受けたとのことだ。

 さらに、帰りの羽田空港で飛行機を待っている際に、ロビーにイスラム教徒向けの祈祷室が設けられており、しかも聖地メッカの方向まで示されているのを発見、「本当に細かいところまで考えられているのだ」と感嘆を込めて伝えている。

 文章は最後に、「日本には春の桜や秋の紅葉といった四季の顔に加え、寿司や海の幸、牛肉といったグルメが観光客を魅了している」と解説する一方で「もう1つ軽視できない要素がある。それはソフトパワーだ」とした。そして、中国の観光業界が日本に比べて劣っている点がまさにこの「ソフトパワー」にあると論じた。

 いくら景色がきれいでも、食べ物が美味しくても、スタッフの態度が悪かっただけで旅行の楽しみは大幅に減り、後味もまずくなってしまう。それだけ観光業におけるソフトパワー、日本式に言えば「おもてなし」がいかに大切か、ということだ。何もしなければ客は寄ってこないし、押し付けがましければ逃げていく。「客に喜んでもらい、満足してもらえば、再び訪れてもらえる、そうすることで自らも経済的に潤い、さらなるサービスを提供することができる」という好循環を生み出せるかどうかが、今後の中国国内の観光業に課せられたテーマと言えそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)