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●FTFがNXP FTFとして今年も継続して開催
米国時間の5月16日、テキサス州オースチンでNXP Semiconductorによる「NXP FTF Technology Forum 2016(NXP FTF 2016)」が開幕した(Photo01)。開催期間は5月16日〜19日までの4日間である。

そもそも2015年までFTF(Freescale Technology Forum)が毎年開催されていたのはご存知の通り。とはいえNXPによるFreescale Semiconductorの買収により、前回のレポートで今回で終わりだろう…と書いていたのだが、まさかFTFの名前まで踏襲されて開催されるとは思わなかった。というか、なぜNTF(NXP Technology Forum)にしなかったのか、という気がする。

さて、会場にはおなじみ「IoT Truck」(Photo02)が鎮座しているほか、今回はNXPのRoadLinkの製品を実際に搭載したデモカーによる公道でのデモ(Photo03)なども行われる。Technology Showcaseも相変わらず盛況だが、こちらも別にレポートしたい。

というプレビューで終わらせるのが通年であるが、今年は初日からちょっと面白いトピックが発表されたので、これをついでにご紹介したい。まずは「i.MX8」の詳細の公開である。

i.MX7/i.MX8そのものは2013年ころから噂されていたのはご存知の通り。2015年9月15日に上海で開催された「FD-SOI Forum」では「Smart Technology Choices and Leadership i.MX Applications Processors」というタイトルの公演が行われており、この中でi.MX 7とi,MX 7シリーズの簡単な説明も入っている。さてそのi.MX 8について初日に「Introducing i.MX 8 Series Application Processors」というセッションがあったので、この内容をご紹介したい。

●i.MX 8はCortex-A72/A53/A35の各種ラインアップを用意
まずラインアップだ。i.MX 7とi.MX 8はどちらも、STMicroelectronicsの28nm FD-SOIベースで製造される。すでに昨年からi.MX 7 Solo/Dualは提供が開始されているが、これに加えて今年後半には「i.MX 7 ULP」、それと「i.MX 6xLL」というシリーズが投入される(Photo04)。これとほぼ同じタイミングで投入されるのがi.MX 8シリーズで、2017年後半にはさらにi.MX 8Xシリーズも投入するとしている。

さて、その肝心のi.MX 8ファミリがピンボケなのは筆者の責任である(Photo05)。ちゃんとスライドの資料が入手できたら差し替えるのでご容赦いただきたいのだが、内容をまとめたのが表1である。

ハイエンドはCortex-A72コアを2つ搭載する「i.MX 8 Quad Max」で、他に1コア搭載の「i.MX 8 Quad Plus」と、Cortex-A72なしの「i.MX 8 Quad」の3製品がPhoto04で言うところの一番上のグループ、続く「i.MX 8 Dual」と「i.MX 8 Dual Lite」が次のグループになる形だ。ちなみにPhoto05の表には含まれて居なかったのだが、Photo04を見るとCortex-A53×1という構成があるようなので、これ以外にi.MX 8 Soloもあるのではないかと思われる。

さて一方i.MX 8Xファミリの詳細がこちら(Photo06)。CPUコアはいずれもCortex-A35に置き換えられており、より省電力/低コスト向けの構成となっている。

さてそのi.MX 8シリーズの特徴であるが、シリーズを通してのパッケージの一貫性(Photo07)、Vulkan APIへの対応(Photo08)、ADAS向けの配慮(Photo09)、またこのレポートでは割愛するが仮想化への全面的な対応など、かなり広範な改善が行われていることが明らかにされた。

このi.MX 8は、他にもDeep Diveのセッションが予定されているので、これらの後であらためて情報をお伝えしたいと思う。

また5月16日には、自動運転に向けた開発プラットフォームである「BlueBox」の存在も発表された。元々FreescaleとNXPは個別に自動運転に向けたソリューションを持っており、これを統合された形で提供する第一歩がBlueBoxということになる(Photo10)。BlueBoxは文字通りの箱(Photo11)であり、これを標準のプラットフォームとして提供することで、ADASのシステム開発を加速しよう、という目論見である(Photo11)。内部構成はこんな感じで、センサとの接続は「S32V234」、上位の自動運転アルゴリズムの実装は「QorIQ LS2085A」を利用する形になる(Phtoo12)。

このBlueBoxに関しては、17日より展示が開始される予定だ。

(大原雄介)