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 乳がんは身体の表面にできることが多いため、セルフチェックは重要な防衛策。しかし、実践している人は少ないでしょう。イタリアのNGOはある方法で、世界84か国に啓蒙メッセージを拡散させました。海外の広告・宣伝・プロモーション事例情報を提供している「AdGang」からの厳選記事を紹介するこの連載は、毎週水曜日更新です。

●キャンペーン概要

 時期:2016年
 国名:イタリア
 企業/ブランド:ANT Foundation
 業種:非営利団体

■これぞクレバー、上手な逆手の取り方ですね

 世界で4億人以上が利用するインスタグラム。日々膨大な数の写真が投稿されるわけですが、インスタグラムでは2014年4月より、女性のヌード写真に対する検閲を行っています。

 具体的には、授乳画像やヌード絵画はOK、でも乳房を露出した写真はNGとされていて、不適切と判断された写真は削除されたり、ユーザーアカウントを停止されてしまう場合もあります。

 この規制に反対する人たちは、バストトップに小さな絵文字を付けることで検閲を回避するという苦肉の策を取っているようです。これに着目したのが、人々の健康促進を目的として様々な活動を行うイタリアのNGO「ANT Foundation」です。

 乳がんの早期発見と、自分で乳房を触って異常がないかを確かめるセルフチェックの大切さをかねてより訴えている同団体は、インスタグラムにアカウント「#touchthem」を開設。

 そして女性たちに、手の形の絵文字でトップを隠したバストの写真を投稿するよう促しました。これによって普段から自分の胸を触る習慣をつけ、病気をできるだけ早い段階で見つけよう、と呼びかけたのです。

Marco Ferreroさん(@iconize)が投稿した写真 -
2016 3月 8 7:36午前 PST

 

@censorshipforcancerが投稿した写真 -
2016 3月 29 9:47午前 PDT

 

elhartistaさん(@elhartista)が投稿した写真 -
2016 3月 14 6:56午後 PDT

 

Richard Kernさん(@richardkernnyc)が投稿した写真 -
2016 3月 3 3:27午前 PST

 

 この取り組みは、セレブや有名な写真家を含む多くの女性に支持され、爆発的に拡散。またラジオ、新聞、雑誌など様々なメディアでも紹介された結果、世界84か国で3,800万件ものインプレッションを獲得することに成功しました。

 『検閲を逆手にとってセルフチェックを促す』というアイディアが、素晴らしく秀逸なデジタル施策でした。

●動画はこちら

 

Censorship For Cancer | Case Study from J. Walter Thompson Milan on Vimeo.

●先週の紹介キャンペーン

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 記事転載元:AdGang

山田 健介(株式会社PR TIMES)[著]