中国は高速鉄道分野で日本を強く意識し、ライバル視してきた。だが、将来的には米国も強力なライバルとなるかもしれない。米国ベンチャー企業であるハイパーループ・ワンがこのほど、超高速輸送システム「ハイパーループ」の屋外テストを実施し、成功したためだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国は高速鉄道分野で日本を強く意識し、ライバル視してきた。だが、将来的には米国も強力なライバルとなるかもしれない。米国ベンチャー企業であるハイパーループ・ワンがこのほど、超高速輸送システム「ハイパーループ」の屋外テストを実施し、成功したためだ。

 中国メディアの商業見地網はこのほど、「ハイパーループは中国にとっての脅威になるか?」と題して、米国が開発している次世代輸送システムが中国に与える影響に関して記事を掲載した。

 ハイパーループ・ワンが開発している超高速輸送システム「ハイパーループ」は、リニアモーターカーのような見た目だが、従来の鉄道とは一線を画している。減圧したチューブ内を走行するため空気抵抗が極めて小さく、理論上は時速1000キロを超えることも可能とされている。

 ハイパーループ・ワンによれば、計画では2019年までに貨物列車の運行を開始し、2021年までに旅客列車の運行開始を目指すという。記事は、ハイパーループ・ワンがテスト走行に成功したことに対し、「米国の科学技術分野の実力が証明された」と素直に評価しながらも、運行開始時期に関しては「おそらく難しい」とばっさり切り捨てた。その理由について、航空業が発達しているうえ、国土に対して人口が少ない米国には、鉄道に対して中国のような大きな需要がないためとした。今後、高速鉄道が産業化して発展する可能性があるのは「中国だけだ」と主張した。

 記事は中国高速鉄道の優位性は、人口の多さや経済発展速度、ニーズを満たせない航空業などによる「圧倒的な需要の大きさ」にあり、市場があるため低コストが実現可能だと主張。さらに「中国も理論時速で1000キロを超える超高速鉄道技術を研究開発中である」と自信をのぞかせた。

 最後に記事は、中国の高速鉄道部門もこのたびの米国のテスト走行に刺激を受けたことは認め、高速鉄道技術の発展速度が以前に比べて減速していることを踏まえて反省を求めた。米国の技術力の高さに驚き、脅威を感じつつも、中国側も負けてはいられないといったところだろう。これを機に中国が高速鉄道技術で新たな成長を見せるのか、今後が気になるところである。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)