中古車の価格は年を追うごとに安くなっていくのが一般的です。

しかし最近では、トヨタ2000GTをはじめ、ハコスカやケンメリといった日産スカイラインGT-Rなどの国産車のビンテージモデルだけでなく、R32〜R34までの第2世代の日産スカイラインGT-Rの中古車の価格も値上がりしています。

本来、価値の下がっていくはずの中古車価格がどうして値上がりしているのでしょうか。

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中古車の価格が値上がりするケースは2つ考えられます。

一つは高年式で高額なクルマが市場に多く出回った場合です。これはフルモデルチェンジ直後に先代モデルの在庫車が中古車として市場に出回った場合に見られる現象です。

そしてもう一つは映画や漫画といった理由によって突然人気が出て、中古車相場が値上がりするというケースです。

クルマは新車と中古車の2つが存在していますが、新車の場合、トヨタプリウスのようにたとえ、人気車であっても新車価格が値上がりすることはありません。

しかし中古車の価格はオークションで決定するため、流通している台数(供給)を欲しい人の数(需要)が上回ると取り合いになるため、価格が上昇してしまいます。

過去、漫画イニシャルDの影響でAE86トレノが急上昇しました。漫画が話題になる前は実はレビンのほうが人気だったのです。

このように中古車は人気という不確定な要素によって価格が上下する商品なのです。そして、現在中古車相場で目立った値上がりをしている車種を見つけました。

それがホンダS2000です。

ホンダS2000は1999年〜2009年まで販売された2シーターFRオープンスポーツカーで、久しぶりにホンダが作ったFR車ということで話題になりました。

搭載されるエンジンは1999年〜2005年までは2L直4DOHC VTEC、そして2005年〜2009年までは2.2L直4DOHC VTECで、ミッションは6速MTのみというこだわりです。

中古車情報サイト・カーセンサーnetによると、現在S2000の中古車は全国で210台流通しています。チェックしたこの1カ月の間、流通台数は大きな動きはないのですが、平均価格は何とわずか1カ月で23万円も値上がりしています。

しかし、この値上がりはS2000の中古車を購入しようと考えている人にとって、とてもポジティブな値上がりと捉えることもできます。

それは中古車の平均走行距離見てみると、1カ月前は7.5万kmだったのですが、現在は6.8万kmまで減っているから。

これは走行距離の少ない中古車が市場に出回ったというサインと言えるからです。そこで、さらに細かく、年式ごとの相場の動きを見てみると今回、S2000の中古車が値上がりした理由がハッキリと見えました。

S2000の中古車が値上がりした理由は2007年〜2009年までわずか2年しか販売されなかった、最強モデルタイプSの中古車が市場に出回ったからです。

モデル末期に登場した2.2タイプSは元々販売台数が少ないため、なかなか市場に出てきませんでした。しかし、この1カ月で30台まで増えています。

価格は255万〜488万円で新車時価格の399万円を上回る物件が9台もあるのです。さらに、この価格のS2000ならばフルノーマル、無事故車が中心なので、高コンディションのS2000を探している人にとっては絶好の買い時を迎えた!と言えるのではないでしょうか。

2.2タイプSの中古車がこれだけ市場に出回るのは最後かもしれません。このチャンスを見逃さないようにしてください。

(萩原文博)

ホンダS2000の中古車が値上がりしてもポジティブな理由とは?(http://clicccar.com/2016/05/17/372114/)