中国メディアの中国網は14日付の記事で、夢の「超高速輸送システム」が現実のものになりつつあると伝え、米国で開発されている「ハイパーループ・システム」と中国の西南大学が開発する「真空チューブ超高速リニア列車」の双方に焦点を当てた記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 中国メディアの中国網は14日付の記事で、夢の「超高速輸送システム」が現実のものになりつつあると伝え、米国で開発されている「ハイパーループ・システム」と中国の西南大学が開発する「真空チューブ超高速リニア列車」の双方に焦点を当てた記事を掲載した。

 記事は米国の企業家であるイーロン・マスク氏の「ハイパーループ・システム」構想の商業化を目指す企業の1つである「ハイパーループ・ワン」がこのほど、同推進システムのテストを行い、成功を収めたことを紹介。テストで記録した最高速度についてはメディアによってまちまちではあるものの、今回のテストの目的は推進技術の動作確認にあり、この点で成功を収めたと言えるようだ。

 つまり夢の「超高速輸送システム」という夢が現実に近づいたわけだが、記事はさらに同企業が年末までに「完全なシステムを用いたテスト」を行う予定であることを紹介。そのテストでは今回用いられなかった減圧チューブが用いられ、加速テストが実施される可能性があると紹介している。夢の技術が1歩づつ現実に近づいているという見方を示した。

 続けて記事は中国の西南大学も2014年に世界初の「真空チューブ超高速リニア列車」の原型試験プラットフォームを作り出したと紹介。車両を減圧したチューブ内で走行させる点は「ハイパーループ・システム」と共通だが、ハイパーループ・システムは車両を完全に浮かせる構想であるのに対して西南大学のシステムにはレールが存在する。

 続いて記事は西南大学がさらに「第2世代高速真空チューブ高温超伝導側面リニアシステム」を開発したと紹介。軌道をチューブの側面に敷設することにより遠心力の制約からくる速度の限界を突破、走行速度を大幅に向上させたと説明している。西南大学の取り組みも米国企業に負けてはいないようだ。

 中国科学院のある研究者は「真空あるいは減圧チューブ方式は超高速を実現する唯一の方法」と主張しており、さらに中国科学院物理研究所のある研究者も「超高速リニア列車は未来の交通輸送の重要な手段である」であると説明。こうした見方から中国が「真空チューブ超高速リニア列車」を非常に重視していることが伺える。現在は新幹線と中国高速鉄道が激しい受注競争を展開しているが、いつの日か日本の超電導リニアと中国の「真空チューブ超高速リニア列車」が競争することになるかも知れない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)