囲碁界で史上初の7冠を4月に達成した井山裕太棋聖が会見。人工知能(AI)「アルファ碁」が韓国天才棋士に勝利したことについて、「修正能力は高く、人間が勝つと考えていた空間的な大局感も優れていた」と語った。

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2016年5月16日、囲碁界で史上初の7冠を4月に達成した井山裕太棋聖が日本記者クラブで会見した。 2016年3月に世界最強と言われる韓国囲碁界の天才棋士イ・セドル9段と人工知能(AI)コンピューターソフト「アルファ碁」との対局でアルファ碁が勝利したことについて、「この対局を興味深く見た」とした上で、「人間は技術的に答えの出る計算ではAIにかなわないと考えていたが、AIは完璧ではなかった。しかし修正能力は高く、人間が勝つと考えていた空間的な大局感も優れていた」と語った。

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頭脳の格闘技と言われる囲碁の世界選手権などでは、この20〜30年来中国、韓国が「2強」の座に君臨している。井山氏はその理由として(1)中国の場合、国を挙げて国際競技を重視、囲碁はスポーツとしてとらえられていて世界戦を優先している(2)韓国ではイ・チャンホというスーパースターを輩出したことが囲碁ブームのきっかけとなり、レベルが向上した―ことなどを列挙した。日本の場合、国内でのトップクラスの対局が多く、国際対局が限られるとも指摘した。

小学生時代から天才棋士として頭角を現わし、26歳の若さで史上初の囲碁界7冠を達成したことについて、「子どもの頃よく負けたが、先生になぜ負けたのか原因をよく反省しないと成長しないと言われたことが役に立っている」と振り返った。(八牧浩行)