中国メディア・北京文芸網は12日、日本のデザイン概念や技術が世界的に見ても高いレベルにある理由について、民族的な特性、技術的な理由、日本政府の姿勢の3点から論じた記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディア・北京文芸網は12日、日本のデザイン概念や技術が世界的に見ても高いレベルにある理由について、民族的な特性、技術的な理由、日本政府の姿勢の3点から論じた記事を掲載した。

 記事は、日本は建築・平面デザイン・装丁・フォント・工業デザインなどにおいて非常に優れており、著名なデザイナーも多数輩出していると説明。日本のデザインからは「彼らの細かい部分を大事する姿勢を見て取ることができ、人へのやさしさが全面的に考慮されているとともに人文的色彩も見える」と評したうえで、その背景について解説した。

 まず、民族的な特性として、日本が「外国文化の精華を吸収し、本土文化の一部にしていくという長期的な絶え間ない歴史の過程を経てきた」ことに言及。外からものを原則なしに徹底的に吸収し、要らないものは捨て、自分のものに変えていくことで成熟した「メイド・イン・ジャパン」が出来上がったとした。

 技術面では、禅宗の影響を受けた簡素な風格や、神道信仰に通じる素材そのものの特性を生かそうとする日本の伝統的な審美意識が、現代デザインのトレンドとマッチしていることを挙げた。また、シンプルなユニットをデザインの中心に据える日本人の習慣が、現代のモジュールデザインの概念にあっていること、国土の狭さゆえ小さい空間に多機能性を持たせる姿勢が、小型化、軽便化、多機能性を求める現代の国際市場の流れに合致していることも併せて論じている。

 そして、日本の体制面として日本政府が「良いデザインと品質が、日本製品の国際競争における唯一の活路である」と認識し、積極的に「メイド・イン・ジャパン」に対する支援を行ってきたこと、同時に「和魂洋才」を強調し、決して物的な模倣に留まらず、精神分野にまで昇華するよう働きかけてきたことを挙げた。また、明治期の美術・工芸教育勃興、1950年代におけるデザイン教育の大規模発展など、教育事業を重視したことも成功の一要因になったと評した。

 単なる見た目のパクリでもなく、自らのポリシーを捨てた「完全移植」でもなく、持ち込まれたものに自分たちの概念や思想を融合させ、元のものとは違う「日本らしい」ものを作り上げる、というのが日本の真骨頂と言える。「匠の精神」を培おうとしている中国ではあるが、日本が長きにわたって蓄積してきたこの特性をそのままコピーしようとするのはナンセンスだ。中国ならではの「匠の精神」を探し出し、それを発揚して世界に名をとどろかせることが、できるだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)