「いじめ」が将来のうつ病を引き起こす!? 早期発見方法と親がすべき事5つ

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この春から子どもが学校に入った、進級したというご家庭は少なくないと思います。新しい人間関係も出来上がりつつある中で、わが子がいじめられたり、いじめに関わったりしていないか、気になっている親御さんもいるのでは……。

英・オックスフォード大学の調査によると、思春期にいじめを受けた被害者は、20歳前後でうつ病になる人が少なくないそうです。

詳しい仕組みは分かっていないものの、思春期に受けた傷は学校を卒業して時間が経っても癒えず、深い影を落とし続けているのです……。

そこで今回は上述のオックスフォード大学の研究や文部科学省の情報を基に、いじめとうつ病の関係、そして親としての対策などをまとめたいと思います。

 

■1:思春期にいじめを経験した子どもほどうつ病になるリスクが高い

オックスフォード大学の研究チームは、いじめとうつ病の関係を調べるために、英国で長く行われている大規模な調査(Avon Longitudinal Study of Parents and Children)のデータを調べました。

その結果、「13歳の時点で週に1回以上いじめを受けていた」と答えた683人のうち、14.8%が18歳でうつ病になっていたと分かりました。

「半年に数回いじめに遭っていた」と答えた1,446人の場合は、7.1%がうつ病に。

一方で、全くいじめを経験しなかった人の場合は、5.5%しかうつ病になっていないと分かったのです。

 

専門家によれば、どうして“いじめられた人ほどうつ病になりやすかった”のか、その正確な原因は分かっていないとか。

ただ、仮にいじめとうつ病の間に因果関係があるとすれば、うつ病のうち30%程度は過去のいじめが原因になっていると考えられるとも……。恐ろしい話ですね。

 

■2:そもそも“いじめ”の定義は?

いじめとうつ病の関係を示した海外の研究を紹介しましたが、そもそも“いじめ”とは何なのでしょうか? 文部科学省のホームページによれば、

≪(1)自分より弱いものに対して一方的に(2)身体的、心理的な攻撃を継続的に加え(3)相手が深刻な苦痛を感じているもの。なお、起こった場所は学校の内外を問わないこととする≫

とあります。さらにいじめには、

(1)いじめる人

(2)周りではやし立てたり、面白がったりする人

(3)見て見ないふりをする人

(4)いじめられる人

といった4種類の人間が常に関わっていると言います。

自分の子どもが単にいじめる側、いじめられる側という当事者だけでなく、周りで面白がったり、見て見ないふりをしたりして関与するケースを考えると、人ごとではない問題だと分かります。

 

■3:いじめの原因や背景は?

では、そもそもいじめはどうして起きるのでしょうか? もちろん日本だけでなく世界中で共通する問題ですが、文部科学省によれば主にいじめる側の、

(1)本人の問題

(2)家庭の問題

があると言います。(1)本人の問題としては、例えばコミュニケーション能力の未熟さ、欲求不満に耐えられない弱さ、人に対する思いやりの不足、進学などの競争意識がいじめを起こす引き金になるのだとか。

また、その背景には核家族・少子家族によるコミュニケーション不足、逆に親の過保護や過干渉による子どもの我慢強さの不足、親自身の大人としての未成熟や協調性のなさなどが挙げられるのだとか。

さらに、

(3)学校の問題

もいじめを助長させると言います。教師がいじめを見過ごしたり、生徒と十分なコミュニケーションをとれていなかったり……。あるいは生活指導や管理的な締め付けが強いと、集団の中で異質なものを排除しようとする傾向が強くなるようです。

 

■4:いじめの早期発見ポイントと対策は?

実際に自分の子どもがいじめに関与していたり、いじめを受けていたりする兆候を、どのように発見すればいいのでしょうか? わが子が“いじめられている”場合に目立つサインとしては、

・表情や態度の変化・・・暗い、逆に無理に明るく振る舞っている、視線が合わなくなった、登校時に体調不良を訴えるようになった、顔が青白かったりむくんだりしている

・服装の変化・・・ボタンがとれていたり、破れていたり、汚れていたりする

・体の変化・・・けがやあざなどがある、マジックでの落書きがある

・行動の変化・・・勉強に身が入らなくなった、常に1人で居る、逆に常に特定のグループでいる

・持ち物の変化・・・持ち物に落書きや汚れ、破損がある、持ち物をなくしてくる

・友だちとの関係の変化・・・からかわれたり、無視されている、わが子の発言に友だちから不自然な笑いが起きる

などが挙げられるとか。

逆にわが子が誰かを“いじめている・関与している”場合は、

・持ち物の変化・・・必要以上のお金を持っている、与えた覚えのない物を持っている

・友だちとの関係の変化・・・家で学校の話をする際に人格を無視したようなあだ名を口にする、友だちをからかうような発言をする、休みの日などに友だちを無視するような行動を見せる

などが要注意のサインなのだとか。こうしたわが子がいじめを受けている、あるいは関与しているかもしれない兆候に気づいた場合は、

(1)いじめは絶対に許されない行為だと厳として伝える

(2)いじめの問題は大人に伝えるべきだと語る

(3)学校に相談をする

といった対応が必要だといいます。また、万が一、わが子の受けているいじめが深刻な場合は、子どもの意見を最大限に尊重しつつ、

(4)状況に応じて学校を休んでもいいと伝える

(5)学校を変わる選択肢もあると伝える

などを心がけるべきだとか。最悪の事態を回避させるために、親はどんな場合でも味方であると、子どもに分からせてあげてください。

 

以上、いじめとうつ病の関係、そして親としての対策をご紹介しました。いかがでしたか?

いじめの加害者、被害者にわが子をさせないためにも、親自身も日々の生活で規範意識を持ちたいですね。

さらに家庭では協調性や思いやりの大切さを教え、さまざまな人や場所で多種多様な人と交流させるなどして、欲求不満に強く、思いやりに満ちて、対人関係を苦手としない大人に導いていきたいですね。

(ライター 坂本正敬)

 

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【参考】

※ Nearly a third of early adulthood depression linked to bullying in teenage years - University of Oxford

※ 学校におけるいじめ問題に関する基本的認識と取組のポイント - 文部科学省

※ いじめへの対応のヒント - 文部科学省

 

【画像】

※ altanaka / Shutterstock