玉置浩二さんが緊急入院(所属レーベルの公式HPより)

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 ミュージシャンの玉置浩二さん(57)が緊急入院した。ツアーが生き甲斐という玉置さんだが、持病にはお手上げのようで、5月中の5公演が中止に追い込まれた。

 公演中止の告知およびお詫び文が発表された公式サイト上では、玉置さんの病状がこのように記されていた。

 「四月下旬頃より突然の高熱と腹痛にみまわれ、感冒を疑い受診したところ、精査の結果、以前より患っていた大腸憩室に細菌性の炎症(憩室炎)を起こしていることが判明し、現在入院、抗生剤の点滴等により加療し、快方に向かいつつあります。」

憩室炎とは? 便秘気味の人は要注意

 大腸の壁から飛び出した複数の風船状の袋(=憩室)に炎症や感染症が起きた状態を「憩室炎」といい、通常は結腸に生じる。憩室は外に飛び出ているぶん、便の流れを悪くし、細菌の繁殖によって炎症を起こすとさまざまな症状が現われる。

 症状としては腹痛と圧痛(=左側の下腹部が多い)があり、微熱が生じたら典型的な憩室炎が疑われる。加齢に伴う憩室そのものは誰にも避けられず、一度できてしまうと、それがなくなることもない。

 なかでも便秘気味の人の場合、古い便が滞って細菌の温床となることから、憩室の細菌感染が起こりやすい。また、排便のための日常のいきみ(=腹圧)が憩室を形成しやすいという悪循環にもつながる。

 玉置さんが見舞われた大腸憩室炎は、およそ25%の確率で再発する。「以前より患っていた」という記述がそれを物語る。

 憩室炎の人が増えるのは40歳以降で、50歳未満で手術を受けなければならない例は、男女比で男性側が約3倍多い(70歳を超えるとこの比率が逆転する)。
創作への情熱が「腸」を犠牲にした!?

 感染したまま放置すれば重症化し、膿が溜まったり(膿瘍形成)、硬い便を通せなくする腸閉塞(イレウス)などの合併症を起こす。

 腸閉塞が高度になれば破裂し、腸に穴が開いて、便が飛び出してしまう事態も。ショック状態で命にかかわる場合もある。

 再発予防には、高繊維食の摂取と便通コントロールのための生活改善が要となる。

 具体的には、〔邵據Σ綿・豆類などの食物繊維をたくさん摂る、腸の動きを良くするための水分をたっぷり採る、F韻犬運動を習慣化する、い任るかぎり便座に座る時刻を毎日決める、などが有効だ。

 玉置浩二さんは、2008年にも病気療養(急性膵炎)のために一時活動を休止している。急性膵炎の最も多い原因はアルコール。その症状は上腹部の鈍痛や激痛なので、「腹部」が天才アーティストの"弱点"なのかもしれない。

 また、玉置さんは尿酸値と中性脂肪の数値が高いため、ある時期から「塩分控えめ」をモットーに生活してきたという。じつは彼の自主レーベル「Saltmoderate」の名称も、その方針にあやかった造語なのである。

 年間30本もこなすほどのツアー好きで、俳優としても引く手あまた。他人への楽曲提供も精力的にこなし、アルバム制作時は1日3曲ペースで次々と作品を紡ぎ出すという。その情熱ゆえ、上記のような再発予防策が疎かになる面も否めないのだろう。

 所属事務所によれば「今後、完全に炎症が治まるまで、安静と食事制限及び、約一ヶ月間の休養期間が必要と判断されたため休ませることにしました」とのこと。当面の復帰予定は6月2日、Bunkamuraオーチャードホールの公演をめざしているようだ。くれぐれもご自愛を。
(文=編集部)