今の中国の人びとは、往々にして日本は「礼儀の国」というイメージを持っているようである。ネット上でも日本の礼儀や作法を紹介する文章をよく見かける。そして、マナーや礼儀とともに「儀式」にもこだわる民族であるとの認識も、持っているかもしれない。(イメージ写真提供:123RF)

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 今の中国の人びとは、往々にして日本は「礼儀の国」というイメージを持っているようである。ネット上でも日本の礼儀や作法を紹介する文章をよく見かける。そして、マナーや礼儀とともに「儀式」にもこだわる民族であるとの認識も、持っているかもしれない。

 中国メディア・捜狐が9日に掲載した、「おもしろいと思える日本人の生活習慣」という文章のなかで、ユニークな習慣の1つとして「儀式がいっぱいである」ことに言及している。「日本において、子どもが生まれてから最初の儀式は命名」とし、生まれて7日目の「お七夜」、出生から約30日後の「お礼参り」、毎年11月の「七五三」について、それぞれ身に着ける物や、赤飯、千歳飴といったアイテムについて紹介している。そして、20歳の歳には大いに盛り上がる「成人式」が存在するとした。

 出生後初の儀式は「命名」だが、命が宿った時点からの儀式として考えれば妊娠時の「お宮参り」からのスタートになる。記事では紹介していないが、生まれてから100日後の「お食い初め」も有名だ。地域によって若干異なるものの、1歳の誕生日には「一升餅」の風習もある。以前、学校の入学式や卒業式、会社の入社式も儀式めいているという中国メディアの文章を紹介したことがあったが、そういったものを含めると、確かに日本人の生活は特に成人するまでは「儀式だらけ」ということになる。

 記事はこのほかに、儀式にちょっと関わる興味深い点を指摘しているので紹介したい。それは、結婚式や披露宴の招待状についてだ。「日本の招待状は一般的に、返信を要求する」としたうえで、返信する側が「御出席」、「御欠席」のいずれかに丸を付けたり、片方を消したり、「御」の文字を消したり、といった作業を紹介。さらには、イラストを付けて盛大に「返信」するユニークな人もいることを伝えている。

 何が興味深いかと言えば「一般的に、返信を要求する」という点。中国の結婚式の招待状には、「御出席」、「御欠席」を選んで返信するなどというシステムは基本的に存在しないのである。駆け付けで参加しても、極端なことを行ってしまえば通りすがりの人だって歓迎されることがあるのだ。招待状を受けたものの礼儀として出欠の連絡をすることはあっても、招待者から出欠を聞くことはメンツの点から難しい。「事前に出欠を取って用意する数を把握するなんて、あいつはケチだな」と思われたくないからだ。

 もちろん、社会の変化に伴って、中国でも都市部を中心に価値観や考え方が多様化しつつあるため、一概には言えない。ただ、「返信を要求する」という説明を敢えて付けているところを見ると、根本的な部分はまだ変わっていないのだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)