ある物に対する信頼が不足すると、巷にはたちまちその物に対するまことしやかな噂が流布され、たちまち拡散する。それは、まさに現在の中国の食品安全問題、特に国産乳製品の信用問題にピッタリ当てはまる。 中国メディア・京華時報は12日、中国乳業協会などの専門家が11日に「近年広く流布している、乳業に関する10大デマ」を発表したことを報じた。(イメージ写真提供:123RF)

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 ある物に対する信頼が不足すると、巷にはまことしやかな悪い噂が流布され、たちまち拡散する。それは、まさに現在の中国の食品安全問題、特に国産乳製品の信用問題にピッタリ当てはまる。中国メディア・京華時報は12日、中国乳業協会などの専門家が11日に「近年広く流布している、乳業に関する10大デマ」を発表したことを報じた。

 記事は、「近年、乳業に関するデマが飛ぶように飛び交っている」としたうえで、中国乳業協会関係者や、「中国食品デマ反論連盟」の専門家らが11日、近年広く流布されている乳業関連のデマ10件と、その真相について解説する文章を発表したと伝えた。また、中国政府・農業部の乳製品品質監督機関担当者が「中国食品薬品監督管理総局による2015年のデータでは、乳製品の不合格率はわずか0.5%。わが国の乳製品の品質状況は、過去最高の水準になっている」と説明したことを併せて紹介している。

 専門家によって示された「10大デマ」は、「牛乳を飲むとがんになる」、「牛乳を得るために乳牛にホルモン剤を投与する」、「牛乳は飲めば飲むほどカルシウムが不足する」、「コーヒーにクリームを加えれば、牛乳を飲んだのと同じことになる」、「空腹時の牛乳摂取は胃を傷めやすい」、「袋入り牛乳を煮沸すると、アルミニウム材料が溶け出して中毒になる」、「牛乳と果物は一緒に食べてはいけない」、「有機牛乳はより栄養がある」、「寝る前に牛乳を飲むと睡眠が改善される」、「ドリアンと牛乳を一緒に摂取するとカフェイン中毒になる」の10件。

 ドリアンをはじめとする果物との食べ合わせに関する噂はさておき、「10大デマ」の多くは牛乳の品質や安全性に対する不信感や疑念を根源として出てきたもののように感じる。人の噂を食い止めることは至難の業であり、ましてやネット環境が発達した現代においてはその難度は究極的に高められている。そんななかで少しでも「ないこと」の流布を防ぐためには、業界が地道に信頼回復に努めていくほかはないのだ。当局がどんな「権威あるデータ」を並べて「史上最高の水準だ」などと宣伝しても、市民に実感がなければ噂は消えない。

 また、果物との食べ合わせを含めて、正しい知識の宣伝・普及という点でも不十分な点があるのではないだろうか。業界は、品質や安全性の向上で信頼回復に努めるとともに、乳製品に対して正しい知識を持ってもらうための努力も払わなければならない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)