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 昨年12月、日銀は、年3兆円としていたETFの購入枠の他に「設備・人材投資に積極的な企業の株式を組み入れるETF」を今年4月から年間3000億円追加購入する方針を示した。

「設備・人材投資に積極的な企業の株式を組み入れるETF」に該当するETFが存在しなかったため、現在、日銀はJPX日経400指数に連動するETFを買い入れ対象としており、新型のETFが登場すれば順次切り替えていくとしていたのだ。

 そして、2016年5月6日、日銀は「設備投資および人材投資に積極的に取り組んでいる企業を支援するための指数連動型上場投資信託受益権買入等に関する特則」に基づき、以下の3つの指数を適格認定し、公表した。

●MSCI 日本株人材設備投資指数(大和証券投資信託委託)
●JPX/S&P 設備・人材投資指数(JPX他)
●野村企業価値分配指数(野村アセットマネジメント)

 上記の指数の適格認定と合わせて、設備・人材投資に積極的な企業を組み入れる上場投資信託(ETF)の上場が承認された。5月中に以下の3本のETFが東証に上場される。

5月19日上場予定

●ダイワ上場投信-MSCI日本株人材設備投資指数(1479、大和証券投資信託委託)
●NEXT FUNDS 野村企業価値分配指数連動型上場投信「企業価値ETF」(1480、野村アセットマネジメント)

5月25日上場予定

●上場インデックスファンド日本経済貢献株「上場日本経済貢献」(1481、日興アセットマネジメント)※JPX/S&P 設備・人材投資指数と連動

 果たしてこれらのETF、どのようなものなのだろう?

◆ダイワ上場投信-MSCI日本株人材設備投資指数(1479、大和証券投資信託委託)

 設備投資・人材投資に積極的で将来の成長が期待できる企業の株式を構成銘柄とする株価指数「MSCI日本株人材設 備投資指数」との連動を目指すETF(上場投資信託)。

 MSCI日本株人材設備投資指数とは、日本に上場する大型・中型・小型株で構成される「MSCIジャパンIMI指数」をユニバースとして、初期フィルター(時価総額基準、流動性基準、Red Flag銘柄除外等)及び設備投資額基準・人的資本投資基準等により抽出される銘柄の中で、人的資本スコアの上位150銘柄を構成銘柄とする指数。人的資本スコアとは、各企業の福利厚生や研修制度、インセンティブ報酬等の様々な施策を基に企業の人的資本の開発能力を評価するもので、MSCI ESGリサーチが企業の公開情報からスコアリングを行っている。銘柄の最大ウエイトは5%。

 対象指標の騰落率は、過去3年 +32.22%、過去5年 +59.13%である。(出典「JPX」※pdf)

◆野村の「企業価値ETF」

 収益性が高く、適切な設備・人材投資などの還元政策に積極的に取り組んでいる日本株銘柄を構成銘柄とする時価総額加重型(3%ウエイト上限付き)指数。組入対象となる銘柄は、国内金融商品取引所に上場する全ての普通株式のうち、利益や配当、人件費、設備投資、研究開発費等を基にした定量的な指標により選定される。

 収益性とステークホルダーへの還元度に関する9つのファクターに基づいた定量的な評価指標(総合スコア)の上位銘柄(上限300銘柄)を選定。銘柄の選定には、一般に入手可能な実績財務データのみを使用し、客観性・正確性を担保。時価総額が小さい銘柄や流動性の低い銘柄の組入れを抑制。時価総額加重型の指数であるが、構成銘柄ウエイト上限を3%に制限することで、大型銘柄へのウエイトの偏りを抑制。構成銘柄は年1回見直す。

 具体的に、どのような銘柄が組み入れられるのか?

 2016年4月28日時点、野村企業価値分配指数の組み入れ銘柄のトップ10は、以下のようになっている。(出典:野村企業価値分配指数の構成銘柄※pdf)