昼寝20分で8時間分のスタミナ!「パワーナップ」のスゴイ効果

写真拡大

春うららな陽気で、とくにランチの後は眠たくなってしまいますよね。このままお昼寝できたらいいのになあ、と思っているOLさんは多いのではないでしょうか。

お昼寝で心臓疾患のリスクまで軽減!?

一方、アメリカでは短時間睡眠の研究が進んでいて、お昼寝によって作業効率が上がることが分かっています。ヨーロッパでは13時〜16時は「シエスタ」というお昼寝の時間が習慣になっています。日本でもお昼寝文化を普及させるために、「短時間仮眠のすごい効果」をご紹介いたします。

さいたま市にある住宅リフォーム会社のオクタが、社員の就業中の“お昼寝”を認める「パワーナップ制度」を導入しました。事前申請は不要で、各自が眠くなったタイミングで、デスクにマクラを置いて寝ていいのだそうです。なんて羨ましい職場なのでしょうか。この制度は、建設現場で働く職人たちが、昼食後に少し昼寝をして、午後の作業への集中力や安全性を高めていることを参考に、導入に至ったとのこと。

この「パワーナップ」(power-nap)とは、米コーネル大学の社会心理学者、ジェームス・マースが提唱する睡眠法。15〜20分の仮眠を取ると、その後の作業効率が上がるのだとか。アメリカではかなり浸透していて、アメリカ海兵隊はパトロール前には必ず「パワーナップ」を取ることを義務付けていたり、とくに頭を使うエンジニアを抱える企業では仮眠専用ポットを設けているところも。

「あいつ、うとうとしてサボってるな」という印象ではなく、午後の仕事を効率よくこなすためのお昼寝が認められてきているようです。

カリフォルニア大学の心理学者サラ・メドニック助教授は、『Take a nap! Change your life (昼寝であなたの人生がかわる)』という著作を出版しています。メドニック助教授は、お昼寝にはこんなにもすばらしい効果があるといいます。

●その1:目覚めが良くなり、生産性があがる

●その2:20分の昼寝は、朝20分寝るより8時間ぶんのスタミナがでる

●その3:ストレスホルモンのレベルが下がるため、ストレスの軽減につながる

●その4:昼寝によって脳みその使い過ぎから脳回路を保護する

●その5:NASAは、30分のパワーナップが認知能力を40%増加すると発表

●その6:今までに心臓疾患を患ったことのないギリシャ人23,681名にテストしたところ、3週間30分の昼寝をしたひとは、そうでないひとにくらべて心臓疾患にかかるリスクが37%も減少した

●その7:記憶力が向上する

●その8:活動的になる

●その9:創作意欲を上昇させる

「眠気がとれてすっきり」というレベルの話ではなく、身体や脳への効果がこれほど大きいとは驚きですね。

メドニック助教授によると、「パワーナップ」は正しく行わないと効果が薄いともいいます。

時間は15〜20分が適度な長さ。それ以上は起こされたとき、逆に疲れを感じてしまいます。また、午後3時までにしないと夜に眠れなくなって、生活リズムが崩れてしまいます。夜の睡眠サイクルを保つため、毎日習慣的に「パワーナップ」することも大切です。

メドニック助教授は、「パワーナップ」を5種類に分けて、それぞれの効果を示しています。

●1:10〜20秒の「ナノ・ナップ」
脳を使いすぎて神経細胞が壊れてしまう限界まできているとき、無意識に陥る状態。数秒でも眠れば、少しすっきりする。姿勢は座ったままがよい。目が覚めたらできるだけ身体を動かす。

●2:2〜5分の「マイクロ・ナップ」
脳が疲労を感じ、使っていない部分をシャットアウトして、勝手に睡眠をとりだす状態。これも、座ったままがよい。

●3:5〜20分の「ミニ・ナップ」
意識的に行い、疲労回復をする。J.F.ケネディもこのミニ・ナップを一日に何回かとるように習慣づけたそう。

●4:20分の「パワー・ナップ」
疲れをとるのにいちばん適した長さ。横になるのがいいが、無理なら、机に突っ伏した状態でもよい。

●5:30〜90分の「ダメ・ナップ」
20分以上寝ると、脳が深い眠りに入ってしまうため、疲労感がより増してしまう。

「パワーナップ」を活用するには、習慣づけと、睡眠時間の自己管理が大切なんですね。おなかがいっぱいでうとうとしてしまう、というのでは、やはりサボっているだけなのかも。

Written by Gow! Magazine編集部
Photo by Hillary the mammal