20代で貯蓄1000万「富女子会」に潜入!お金を大事に考える彼女たちが『殿、利息でござる!』をどう観たのか

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3億円を集めて貧乏脱出!?奇想天外なアイデアで庶民が殿様に挑む痛快歴史エンターテイメント映画『殿、利息でござる!』が5月14日より全国公開。フィギュアスケートの羽生結弦さんが殿様を演じていることでも話題の本作。

【お金】どうしても貯まらない女子が見直すべき、自然と貯まる「節約ポイント」4つ

重税に苦しみ倒産寸前の宿場町。阿部サダヲさん演じる十三郎たち庶民が自分たちの町を救うため、殿様に大金(1000両)を貸し付け利息を巻き上げようと大勝負を仕掛けます。1割を利息にして戻ってきた金利で町を潤そうというわけ。

1000両は今で言うと約3億円。庶民が3億円集められるの!?しかも殿様にお金を貸すってすごい発想!なんとも大胆な話なのですが、これは“実話”!

しかも自分たちの利益はナシ!私財を投げ打って町のため、自分たちの子孫のために奮闘したというのだから、聖人君子のような人が本当に実在するんだな、と感服するばかりですが、ではお金を大事に考えている人たちはこの映画をどう見るのか。

20代〜30代女性が“5年で貯蓄1000万”を掲げる、今注目の富女子会(ふじょしかい)に潜入。

富女子会とは、『富女子宣言』の著者の永田雄三さんが立ち上げた「学ぶ事で、選択肢の多い人生を」、「他に依存せず、経済的自立を目指す!!」を目的に、貯蓄額1000万円を目指す集まり。

メンバーは20代〜30代の女性で実際に1000万円の貯蓄を達成している人もいて、アパートオーナーになった人も!

今回の映画の話は、今の日本で言う、国が投資家からお金を借りる、国債みたいなもの。お金を金利で回す(いわゆる不労所得)というのは、まさに富女子会の考え方だと言います。彼女たちが本作を観た感想は……?

昔も今も実は同じ?現代に通じる話

・妻夫木くんが演じていた甚内さんが語っていた、他人にどう言われようと、何をいわれようと、自分の思った信念をやっていくっていうところが一番印象に残っていて。

私たちってどうしても他人の目を気にしちゃう。なんて言われているんだろうとか、少しでもよく思われたい、みたいなところがあるので、そこが身にしみました。

・元の宿場町の状況は、貧困の人がさらに貧困になっていき、どんどん苦しみが加速してしまうというシステム。多少そういうところが現代もあるかな、と思います。そこで何もしないままだと、その生活に振り回されて終わってしまいますが、時間はかかるかもしれませんが最初に一歩踏み出してアクションを起こしていくことが大事だなと感じました。

・貧乏なのに、お金を貸すという逆転の発想が面白い。今お金を貯めているんですけど、どうやって使うのか、誰のために使うのかっていうのをちゃんと考えて使っていかなきゃな、と感じる映画でした。旦那さんと観て、お金の使い方を勉強してもらいます(笑)。

・江戸時代の話なのでもっと中高年向けなのかな、と思っていたんですけど、最終的に現代に繋がってるんだってすごく実感したんですよね。現代だとそれこそ今自分のことだけ考えている人って多いのかなって思うので、今の若い人に観てもらって、子どものため、将来のためなど考えるきっかけになればいいですね。

・お金のことってナイーブでなかなか聞きづらかったりとか、あまりいい印象がないかもしれないんですけど、この映画では“お金を集める”という目的に情熱が集まっていて、最後に人が動くのは熱い情熱のところなのかな、と再確認しました。

・金1両に両替しようとしたときに貨幣価値が変わっていた場面で、知らないと損をしたり騙されたりしてしまうので怖いな、と思いました。勉強することや知識は大事ですね。

富女子が頑張れるのは仲間がいるから

・まず、実話っていうのがとにかくすごい。人を説得してお金を集めて、というのがコツコツお金を貯める作業に似ていて、物事には時間がかかるな、ととても感じました。コツコツ積み立てて自分もやっているんですけど、昔の人もコツコツ貯めながら、みんなで力を合わせて大きなことをしているんだなぁと共感できて、観て良かったです。

・私はまだ自分のためにお金を貯めているところがあるんですが、将来的には誰かのために還元できるようになれたら良いな、と感じました。あと、作中でお金を出していた人たちが、ある程度お金を持っていたという似ている点も含めて、誰と貯めるかが大事なのかな、と。友だちにすすめつつ、自分は何のためにお金を貯めるのかを改めて考えてみたいと思います。

・1000両、3億円ってとても想像しがたいお金なんですが、あの宿場町の仲間たちの結束力でお金を貯めるまでを観て、やっぱり1人ではなかなか貯められないな、と共感しました。自分でも今まで5年くらい貯蓄していて感じた部分で、この富女子会の仲間たちがいるからできる。みんなで切磋琢磨してお金を貯めることって重要だし、この環境ってすごく良いんじゃないかなと思っています。この映画を観て改めて仲間の大事さを確認しました。

富女子的にはやっぱりこう見ちゃう

・利息をもらう側と払う側、どちらに回るか、という言葉が印象に残っています。あと浅野家さんが先代からお金を貯めて、ずっと子孫にも伝えていっているのを観て、自分も子どもが出来たときに、ちゃんとお金の使い方を教えていけるようにしないといけないんだろうな、と思いました。

・映画は豊かになるのに時間がかかっていたのですが、正直私はもっと自分が豊かになりたいし、自分が豊かになるとそれが還元されて他の人にも伝わってくと思っています。例えばアパートを買ったらそこに住む人がいる、その人も幸せ、私も幸せみたいな感じでどんどん豊かになっていきたいな、という想いが強くあって。

この映画を観たときに、自分の持っているものをすべて投げ出してでも、町を豊かにしようと思う気持ちのある人と、やっぱりお金を扱っている人として、利息を払う側になるのを譲れない人がいる。
そうは言っていても、最終的には人の気持ちを動かすのは人の熱意で、それによって後々の人たちが豊かになっていったことはすごく観ていていいなぁ、と思う反面、やっぱり自分は利息を貰う側でいたいなと思ってしまいました(笑)。

でも、今回の映画も絶対に自分たちの後の人たちや町を豊かにするっていう確固たる想いがあったからこそ実現したことだと思うので、やっぱり強く思ったことって実現するんだな、と観ていて感じました。

・貸す側に回って述べ60年で6000万くらいで、10年で元が取れてすごい計算だな、と思って。今そんな金利でお金を回せることがあったらすごい(笑)。でも元が大きいから返ってくる分も大きいんですよね。小金でコツコツ貯めていくのは大事だけど、回すとなるとある程度の額がないと、ちょっとうまみも少ないのかな、なんて、そんなことを考えていました(笑)。

これには永田さんも「利息金が10%だったでしょ。それが60年続いて10年で元本戻ってきてあと50年金利だけだからね。それで町が潤うんだから、すごい発想だよ」と感嘆。

また、最初は見返りを得ることができると勘違いして参加してしまう西村雅彦さん演じる遠藤寿内に個人的に感情移入してしまった、と言う人もチラホラ。欲があるのが人間ですし、仕方ないですよね!

女性は現実的!永田さんに富女子会について聞きました

――富女子会はどのくらいのペースでやられているんですか?

永田:今回のようなイベントや懇親会など、何かしらは週に1回ペースでやっていますね。けっこう来るんですよ、みなさん。

――それはお金の勉強をしたいから、という志がある方が集まってくるんですか?

永田:はい、それでお金持ちになりたいという、お金のことに興味がある方ですね。

――それを女子だけのコミュニティにしていったきっかけはなんですか?

永田:初めは、僕は渋谷にあったビジネススクールの講師をやっていて。そこに生徒が2000人くらいいたんです。その中に、お金に興味がある子が1割くらいはいる。セミナーなどをやっている内に、そういった子たちが少しずつ集まっていったのが富女子会の始まりです。それが7〜8年前ですかね。だから学生さんの時から知っているメンバーもいるんです。

――お金を貯めたいというのはもちろんだと思いますが、どんな目的で参加される方が多いですか?

永田:お金を増やしたい、どうやって増やせるか。今金利が100万あっても10円くらいしかつかないのに、どうやってお金を増やすかを知りたいと思っている人たちです。

――貯蓄の方法と運用の方法を求めているということですね。

永田:そうですね。あと女性には出産と育児があります。男性はずっと働くことが前提で生きていますが、女性は結婚したとしても働けない期間が出てくるかもしれない。それをどう補填するかを考えていますね。育児しながらは働けないっていうのを男性よりもよくわかっていて、どうしてもお金の運用、自分が働かなくてもお金が入ってくるシステム、いわゆる不労所得のシステムを望んでいるのは、やはり女性の方です。

――そういう意味ではライフステージによってお金との向き合い方が女性と男性では大きく違いますか?

永田:違いますね。男性は30代、40代になってもお金を貯められますが、女性は育児が始まった瞬間お金が貯められなくなるんですよ。だからどうしても準備期間が20代に入ってきてしまう。でも20代の女性は遊びたい時期なので、その期間を何も考えず過ごしてしまうと結婚に依存するような考え方になってしまいます。

貯蓄を心がけていない人には耳が痛い……困ってからじゃ遅いから貯めるんです!

――映画と少し重なる部分でもありますが、ないときに貯めようとするときの心持ちとして大事なことはなんですか?

永田:はっきり言うと、お金に困ってから貯めても遅いんですよ。映画の商人たちもそうだったように、初めから持っている。そういう人は持っているんです。だからお金を持つ(貯める)という心がけを持ちましょう、ということです。

今の若い子たちは困っているわけじゃないんです。困ってからでは遅いので、苦しむほとんどの人が豊かにはなりづらいんですよね。若いときにその知識があるかどうかが大事。例えばこれが30代だったら、少ししんどいんです。20代の前半でそれに気付けると、やっぱり人と差がでてアパートが買えたりするんですよ。

――どういうきっかけでそれに気付いて富女子会に入られるんですか?

永田:女性は話せば気付きますよ。男性は働けばいいと考えるんですけど、女性はいずれ働けなくなるんだ、というのが想定にあるんですよね。

――未来への不安感みたいなものがあるんでしょうか。

永田:それは男性よりも強いです。男性は「なんとかなるわ」と思っていますが、女性は思ってませんから。

――その気付きが早い子たちがこの富女子会にどんどん応募してくるという感じですか?

永田:そうですね。でも気付いていない子も、今の自由っていうのは高校生の夏休みみたいに期間限定でしょ?って話すと、大体「そうだな」って気付きますよ。

そして目的と貯めるシステムや仕組みを教える。例えば、じゃあお金を貯めてその後どうするんですか?って聞いたときに、富女子会だと1000万貯まったらそれを頭金にしてアパートを買って、家賃収入を得ましょう、または1000万で他の投資をしましょうとか、貯めることがゴールじゃないということをふまえて教えます。

富女子会に入れば男性に依存しなくなる!?

――富女子会に入るとみなさんどのように変わられますか?

永田:男性に依存しなくなるんじゃないですか?結婚がすべてみたいにならない。話す内容も「あなたの彼は何してるの?」など男性のことは話さなくなりますね。それより自分で自立する。自立するということは、男性に依存しないということ。巷の女子会に行くと男性の話題が多いけれど、富女子会ではお金の話しか出ないですよ(笑)。

――逆に永田さんが富女子会のメンバーから学んだことってありますか?

永田:女性は1回やり始めたらやめない!すごい、強い(笑)!男はけっこう誘惑に負けちゃうんです。だから僕はあまり節約術は知らないんですよ。僕はあまり節約をしないのでそういったことは教えないんですけど、彼女たちは自分たちなりにやっていますね。

あと女性の方が素直です。会社をやめて不労所得を得たいと口に出して言える。結局彼女たちの望みというのは、別に会社の中で部長とか取締役になるのが目標じゃないんです。女性の社会進出をそういう風に捉えるのは男性観だと思います。彼女たちはトイレのフタまで金にしたいとか考えているわけじゃなくて、子どもが生まれてもその中で困ることなく環境を整えたい、くらいの感じなんです。だから現実的ですよね、女性のほうが。

――今後の富女子会のビジョンは?

永田:ほとんどの若い女の子たちは何も考えてないんです。でも言われるとやる。だから僕なんかと1時間話せば、すっかり違う人に変身します。お金を貯められないのは、目的とか将来予測、そういうことを知らないからなんです。世の中では「会社で一生懸命働きなさい」とか、そういった仕事のことは頑張りなさいと言われますけど、一生懸命お金を貯めなさいとは言われないでしょ?

――確かにナイーブな話題ではありますよね。

永田:それでお金のことを喋るのは良くないみたいな風習があるじゃないですか。でもやっぱり消費文化だから、使ったらなくなる。基本的に、使わないことと収入を増やすこと。これができればお金は貯まっていくんですよ、必然的に。

最初に僕はみんなに月に10万貯めなさいって言うんです。だいたい2〜3万貯めていた子は5万が精一杯だって言うんですけど、この富女子会に入ると、みんな10万ずつくらい貯めているから、変わってくるんですよ。

――どうして変われるんでしょうか?

永田:ひとつは僕の説得、それと仲間がそういうことをやっているから。メンバーに「貯金いくらしてますか?」って聞いたら、2万と言う人はいないですよ。その中にいたら自分がおかしいのかな、と思うじゃないですか。「なんで私だけ?」って。その効果がとても高いですね、富女子会は。

――自分とあまり変わらない年齢の人たちができているって聞いたら、逆に自分は何してるんだろうって思うかもしれないです……。

永田:そうそう。その意識がハッキリしたら、普通にやっていけます。無理がないんですよ。メンバーにはそんなにストイックな子はいないし、普通の女の子たちばかりです。

映画でも周りがお金を出すって言ったからみんな出したけど、1人だったらやらないですよね。あの子も1000万貯まったんだから、あなたも貯められると言うと、わりとできるんです。

アパートのオーナーだったり、1000万貯まっている子たちもいる。でも彼女たちの給料を聞いたら普通なんですよ、25万とか。じゃあ何かすごいことしてるんですか?って聞いたら「別に何もやってません。普段から心がけてます」って答えます。きっと彼女たちに「どうしてお金が貯まるんですか?」って聞くと、「なんで貯まらないんですか?」って返ってきますよ(笑)。自分の中で貯まらないと思い込んでいるだけで、考え方を変えれば貯まるんです。

映画も富女子会も1人ではきっと無理

――今回の話で、3億円達成できたキーポイントはどこだと思いますか?

永田:富女子会メンバーも言ってましたけど、1人でやってないんですよね。結局1人じゃ無理なんですよ、使うほうが面白いんだから。名誉が欲しくて自ら出すという人もいましたけど、他の人が出すから俺も出す、って言う人もいる。元々、純粋にお金を貯める人って少ないと思うんです。でもつられるんですよ。今回の話だと子孫繁栄など大義名分も綺麗ですしね。だから目的がちゃんとしていて仲間がいたら、3億であろうが金額の問題じゃなく出来るんじゃないかな、と思いました。

――映画は1回めと2回めで観た印象が変わったとおっしゃっていましたが、どう変わりましたか?

永田:1回めは全体のストーリーを追いますが、2回めだと登場人物1人1人の個性が見えてくるんですよね。俳優さんの表情なども見えて、どういう人物なのか1人ずつよくわかってくる。お金との向き合い方がみんな微妙に違いますね。

――ありがとうございました!

友だち同士でもなかなか出しづらいお金の話。仲間がいればできる、集団意識恐るべし!また、富女子会メンバーからも映画自体が本当に楽しめたという声が多く、感動して泣いてしまったという人もたくさん!富女子ではない筆者も大好きな作品でした。阿部サダヲさんのコミカルなビジュアルからは一見コメディかと思うのですが、後世に繋いでいこうとする熱い想いが詰まった、笑えてホロリと泣ける人情ドラマです。

また、仙台出身の人にはわかるご当地の有名人が一瞬出てきたり、そんな楽しみも隠れているらしいですよ。