嵐山光三郎の自伝小説「口笛の歌が聴こえる」より

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美術館「えき」KYOTOは、6月17日(金)から7月10日(日)までの期間、村上春樹の表紙デザインを手掛けたことでも知られる、イラストレーター安西水丸の大規模な展覧会「イラストレーター 安西水丸」展を開催する。

【写真を見る】村上春樹の著作「夜のくもざる」より

イラストレーターとして1970年代より長年活躍を続けた安西水丸は、漫画、絵本、小説やエッセイの執筆、翻訳など、枠にとらわれることのない多様な活動を行ってきた。常に「イラストレーターであることへの誇り」を持ち続け、画面の要素をできる限り削ぎ落としながらも、柔らかくユーモアに溢れ、ときに優しく、ときに鋭く、見るものを魅了する。

本展覧会では、「小さい頃よりずっと絵を描くことが好きだった」と語る安西の幼少期から晩年に至るまでの軌跡を、4章構成でたどる。イラストレーションの作品を軸に、約600点の作品を展示。公私にわたり親しい間柄だった嵐山光三郎、村上春樹、和田誠との仕事も同時に紹介する。また、特別展示として「身の回りの宝物(愛用品)」も公開。さらに、6月下旬には全240ページ、作品数約600点にも及ぶ安西水丸初の作品集「イラストレーター 安西水丸」(予定価格2500円)の発売も予定されている。

ひとつの時代を風のように駆け抜けた安西水丸の大規模作品展に、ぜひ一度足を運んでみてはいかが。【関西ウォーカー】